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自由律俳句

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2022年7月の記事一覧

自由律俳句 002

耳のかさぶた無限にできるから剥く

ながらポッドキャストほぼ聴いてない

さきいかを一日ふた袋食べる生活

ペットボトルがかいた汗ていねいに拭く

人混みの中で独りを感じた

思考のばけもの頭の中から体を飲み込む

アイスを取っておくと「いらないのか」の声

冷凍庫開けて降りる冷気が肌を撫でる

万年筆で書いた字インク溜まりが愛おしく

小説の中の小説はだれの作品か

苦し紛れにニヤついた

風呂

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自由律俳句 001

フライパン擦って絡みついた白身と殻

雨粒がレンズに激突して邪魔

メロンの果肉が脳裏でしゃくしゃく叫ぶ

無限に寝ても不安の渦

風が欲しかったのにカーテンを吸う窓

意識の狭間で煽ってくるアイデア

六月なのに真夏のような太陽の殺意

推しを舐めるように見る心臓が止まっても

お勧めしたら自分より熱心で焦る

家族を殴る夢で起きた

脳がやられたこの先どうする

クイックルの替えふわふわすぎで

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