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WebディレクターからUXの世界へ! |UXONEなひと

こんにちは。
株式会社メンバーズユーエックスワンカンパニーの小池です。

ユーエックスワンには素敵なクリエイターが在籍しています。その方々の経歴やユーエックスワンに入ったきっかけ、日々の業務や想いなどをご紹介していきます。

今回は、中途入社でUXデザイナー&リサーチャーとしてマルチに活躍されている児玉さんに、リモートでインタビューしました。


これまでの経歴


―はじめに、児玉さんのご経歴について教えてください。

大学で主にビジュアルコミュニケーションを学び、その流れで Webデザインやコーディングを4年間やっていました。 
そのあと2006年にWebディレクターとして転職したときに、ディレクション、プロジェクトマネジメント、IA(インフォメーションアーキテクト)を並行して勉強することにしたんです。

当時はWeb のコンテンツより雑誌が主流の時代だったので、「Webディレクション」という雑誌を毎月読んでいました。
その中で特に気になったのが、プロジェクトマネジメントと、UX(当時IAと呼ばれていた)についての記事でした。
有名な方々が寄稿された記事を読んでいて、すごく素敵な仕事だなと思ったんです。

毎日通勤時間中の1時間ぐらいを勉強の時間に当てていました。
会社の休憩時間も勉強していましたね…ものすごく面白くて。


児玉さん

―仕事と並行して勉強されていたんですね…!
特にどんなところにビビッと来たんですか?

そもそもディレクターになろうと思ったきっかけが、当時デザイナーの立場がすごく低かったことなんです。お客さんと交渉も提案もできない。
なので、私がディレクターになって、デザイナーのやりたいことをやれる環境を作りたいなと思って。
それと、ディレクションをする上でプロジェクトマネジメントの力は必要になるので、そこも学ぶモチベーションになっていました。

それから、デザインを勉強する流れでIAにも興味を持つようになったという経緯もあります。
大学がアメリカだったんですが、アートのほかにファッションやビジネス学部があって、選択授業でほかの学部の人の考えや意見を聞く機会がありました。
インストラクターもみんなすごくいい人たちばかりで。
授業は、感情・感覚・音とか、全てをビジュアライズして表現するとか、デザインをさまざまな視点から捉えていくっていうのをやっていたんです。

―めちゃくちゃ面白そうな授業ですね…!

そうなんです。「こういった気持ちの時はどういうビジュアルにする?」ということをずっとやっていたので、人間の心理を起点にする職業はものすごく面白いなと思いました。
当時のIAという仕事も、情報設計以外にもユーザーインタビューをやったり、ユーザーの心理から情報を整理して構築していくっていうアプローチにすごく魅力を感じたんです。
当時日本では情報源がほとんどなかったので、「IAサミット」っていう世界的なイベントの日本での報告会に毎回参加したり、数少ないIAのイベントに参加したりして、そこで学んだ知識を自分の案件で試してみたりしていましたね。

―IAを学ばれる中で、UXの分野に入ったきっかけは何だったのですか?

IAがUXに移り変わっていったので、自然にですね。
私はIAとかUXの区別はあまりつけていないんですよ。
過去にIAをやっていた人たちが、今UXerと名乗っているだけなので。

あと、もともとPMとUXの両方を兼任することが多かったんですが、PMの仕事の割合が大きくなってきちゃって。
「私はどっちがやりたいのかな」と真剣に考えた時に、ユーザー体験を設計したいなという気持ちが大きかったんです。
答えがないところを、他の人の話を聞きながら「最適な方法って何だろう」って考えていくプロセスが、私の中ではすごく楽しかったんですよね。
「プロジェクトを成功に導くよりは、ユーザー体験を筋道立てて方向性を決める方がやりたい」という気持ちが強く、UXの方を選びました。

ユーエックスワンとの出会い

―では、次にユーエックスワンに入社した理由、転職のきっかけについて教えてください。

実は、メンバーズはずいぶん前から知っていて。
前職でUXチームにいた時に、メンバーズともう1社、計3社で合同勉強会をやっていたんですよ。
その頃はまだユーエックスワンカンパニーはなかったので、メンバーズの印象は「運用が強い会社」と思っていました。
そこから時が経ってUX専任で転職を始めた時に、ユーエックスワンの求人を見つけました。

「メンバーズはいい人が揃っていて、UXを専門でできる」という点で応募しました。
最終面接官は前カンパニー社長の舟山さんだったのですが、舟山さんは私の前職からメンバーズに転職していた人を何名か知っていて 、その話で盛り上がったんですね(笑)
そういったご縁もあって ユーエックスワンに入りました。

―まさに「ご縁」を感じるエピソードですね…!入社前と入社後で変わったことはありますか?

前職はビジネス寄りだったので、UXとPM両方をやるのは難しいところがありました。
一方でユーエックスワンは、お客様に伴走するというビジネスモデルをベースに、UXに特化していて、社内にも同じ考えの人たちがたくさんいて…
本当に、環境が整いすぎている気がします。

ユーエックスワンの人って本当にみんな良い人で、ユーザーのことを真剣に考えている人たちばかりで。
私もそういう環境で仕事ができることを本当に嬉しく思っています。

―いろんな環境を経験された児玉さんのお言葉なので、説得力がすごいです…
児玉さんが入社前にやりたいと思っていたことは、実現できていますか?

そうですね。自分が「こんなことをやりたい!」と伝えれば、希望に合った案件を紹介してくれたり、それ以外にも「こういうことを社内でやりたい」と働きかけたら、それを叶えてくれるような動きをBO(バックオフィス)の方々がしてくださる。
それが本当に有難いことだなと思っています。
BOのみなさんも人間味がある方ばかりで、びっくりするぐらいです。

案件を通して嬉しかったこと、苦労したこと

―児玉さんは ユーエックスワンに入られてから、何件くらいの案件を経験されたんですか?

インターネット関連の総合サービスを提供している某大企業の中で3部署を経験し、その後結婚式場の運営を中心とする大手企業の案件に入りました。
そしてこの7月からは、某通信事業が全国規模で提供しているポイントシステムのUXデザイナー兼リサーチャーとして常駐する予定です。

―大ベテランですね…!
これまでの案件を通して、特に思い出に残っている経験はありますか?

某総合サービス企業の1部署にいた時の経験ですね。
私は設計に苦手意識があるのですが、その案件ではUXデザイナー兼プロジェクトマネージャーとして関わることになりました。
変更する画面について、ユーザビリティやユーザーの目的の達成度、他の機能への影響などを考えて調査していくんです。
アプリ全体の流れはこれで良いのか、ユーザーにとってスムーズに利用できるものなのか、といった点について繰り返し検討を重ねて…
おそらく5、6ヶ月くらい続いたのですが、その時先方の社員の方々がものすごく気を遣って、私のサポートをしてくださったんです。
常駐していたUXデザインチームのリーダーが、「一人で作業を進めるのではなく、周囲と多くのやり取りをしながら素晴らしい成果物を作り上げていく」という姿勢を持っていらっしゃる方で、これまであまりそういった経験がなかったので、とても印象的でした。

この姿勢がUXにおいて大事なことなので、私もそのスタイルで進めることができて良かったです。

お互い信頼して相談し合ったり、良いところも悪いところもすべて受け入れて、一人の仲間として迎え入れてもらえたことも嬉しかったです。
もちろん怒られることもありましたが、その方が叱ってくれるのは私が悪かったからだと素直に受け止めることができましたね。

―素敵な職場ですね…
そういった関係性が築けるのも、児玉さんのベーススキルの高さとお人柄の良さがあるからだと思います。

いえいえ、お客さんに近いところで伴走できる、このビジネススタイルがあるからこそだと思います。
派遣じゃないんですよね。
言われたことだけをやるのではなく、お客さんの会社の一員となって会社の中に入り込んで、社員さんと同じように色々と考えて動いていく。だからこそ築けた関係性だったかなと思います。
そういうところがメンバーズの強みなのかなと。

―では、逆に案件の中で苦労したことはありましたか?

もちろんあります。
例えばチームマネージャーの方と働くと、その人が非常にたくさんの仕事を抱えている場合、こちらからの確認に対してなかなか回答が返ってこない…ということがよくありました。

―とてもよくわかります、プロジェクトが前に進んでいかないんですよね…
児玉さんの場合は、どうやって乗り越えられたんですか?

チームの定例ミーティングが週に1回あったので、「そこで顔を合わせている時にまとめて全部質問しちゃう」ということをやっていました。
他のチームメンバーも参加している手前、マネージャーの方も「解決するまで終われない」というプレッシャーがあったので、良かったかなと思います。

―やはり対面のコミュニケーションが一番早いですよね、 納得です。

社内への貢献について

―ユーエックスワンに入られてから、社内に貢献できたと感じることはありますか?

具体的にこんな風に貢献しました!というのは、あまりないかも…
社内のチャットに時々、業務に役立つ情報を流したりはしているんですが、それぐらいですかね。

これからやっていきたいと思っていることは、
これまで自分が積んできたいろいろな知見を他の人に伝えて、良いところを盗んでほしいと思っていて。

話し下手なのですが、資料は褒められます。
そういう意味で、自分の強みと弱みは分かっているので、今後何か勉強会をやる時には資料の方をガッツリ作ろうと思っています。

―むしろ、資料作りのコツが聞きたいです!

ぜひ!あとはLT 会※などで、自分の経験を生かせそうなテーマがあれば発表していこうかなと思います。
これまでに3回ぐらい出ています。

※ユーエックスワンカンパニー主催の、オンラインLT(ライトニングトーク)会。普段は現場の違う個性豊かなクリエイターたちが、WebやUXに関係することを気軽に発信し、知見を共有しあうことを目的としたカジュアルなイベント。児玉さんも登壇された前回の様子はこちら。
https://www.wantedly.com/companies/memberscareer/post_articles/482744

―めちゃくちゃ貢献してるじゃないですか!

仕事のやりがい

―児玉さんの仕事のやりがいを教えていただけますか?

UXの仕事は、「検討する材料を持っていく」ことだと思っています。
それを元に議論を重ねて、ユーザーテストをやって、完成形に向かっていろんな事実が明らかになっていく。そして最終的にいいものができた時に、すごくやりがいを感じますね。
最初と、プロセスと、最後。
一気通貫して全部できた時にすごく満足した気持ちになりますし、周りが喜んでくれるとさらに嬉しいです。

―児玉さんはやはり、PMになるべくしてなられた方なんだな…と思います。

つい癖で、全体を見ちゃうんですよね(笑)

先日HCDの人間中心設計スペシャリストの試験を受けたんですが、UXの知識に加えてプロジェクトマネジメントの知識も必要で…
なぜ調査をするのか、必要なものは何か、どのように計画を立てるか、ということが問われたので、プロマネを勉強しておいて良かったなと思いました。

―「人間中心設計スペシャリスト」は、準備も大変でかなりハードルの高い資格だと聞いているので、本当にすごいです…!
最後に、現在転職を考えている方々に児玉さんから一言お願いします。

 自分の本当にやりたいことを実現できるような会社を探すのがいいのかなと思います。
 私も転職回数が多いですが、自分のやりたいことを諦めさえしなければ環境は見つかるので。
「長い目で見る・広い目で見る・細かい目で見る」というUXerの視点で考えてみていただくといいんじゃないかと思います。

あと、ユーエックスワンってすごく自由なんですよ。
自由だし、人もいいし、やりたいことができる。そして努力した分 それを認めてくれるような社風があります。
なので、ぜひご検討いただけるといいかなと思います。

―――

あとがき

ユーザー体験の向上を軸にこれまで様々な経験を積まれ、今はUXerとして最前線でバリバリ活躍されている児玉さん。
ご自身のやりたいことを実現するために貪欲に勉強されてきたエピソードに、私自身もとても良い刺激を頂きました。
児玉さん、ありがとうございました!