生きるだけで「お金が掛かる」と知った日
20代前半の頃、風呂無しのアパートに住みながら、脚本家を目指していた時期があります。
「生きるだけで、お金って掛かるんだ、、」と当然の事に気づき、お金について考え、就職をしました。その時の事を書きたいと思います。
シャワーを浴びるまで徒歩数分
当時の収入は居酒屋のバイトの13万程度。なるべく時給が高い深夜にシフトを入れ、労働時間を減らし勉強への時間に当てるようにしていました。
家賃は3万円いかないぐらいの、4.5畳の風呂なし築40年以上のアパートです。歩いて、数分のところに1回200円で使えるコインシャワーが設置されていて、よく利用していました。
シャワーを浴びるために数分歩くのですが、その時間は考え事が増えます。
「この生活をいつまで続けるのだろうか?」
うすぼんやりとした不安が常にまとわりついていた事を記憶しています。
預金残高が頭から離れなくなる
知人の紹介で脚本の仕事ではありませんが、ライターの仕事をポツポツ任せてもらえるようになりました。
収入的には安定しているとは言えない状況でしたが、ここでアクセルを踏もうと居酒屋のバイトを自分は辞めます。つまりは安定した収入先の確保を断ったのです。
辞めてから少しの間はどうにかなっていたのですが、やはりフリーランスという職業から収入が安定せず、目減りしていく預金残高に頭と心を持っていかれるようになりました。
常に頭にあるのは、最悪仕事がなくなり、貯金が0になった未来でした。
今となってはもっと「戦略的に強み伸ばす」「空いているポジションを分析する」などやるべきことはあったのですが「お金がない事の不安」で何も手についていませんでした。。
何もしなくても生きていくだけで、お金が掛かると気づく
仕事はなくなり、何もやる事のない日が続きました。
ある日、財布にお金がなくなり、ATMに向かったのですが、その時に気づきます。
何もしてないのに、生きてるだけでお金って掛かるんだ。。
光熱費、食費、家賃。当然過ぎるんですけど、生きるってお金掛かるんだ、、と本当に腹の底から気づきました。むしろ、当時の自分としてはショックでした。
そこから様々な事も加わり「脚本家を諦めて、就職しよう」と思いました。
本当に当然なんですけど、生きるのにお金が掛かります。
もちろん、「人生はお金だけではありません」。
お金は人生の目的ではないと思いますが、選択肢を増やしてくれる手段ではないでしょうか。
ただ、生活に余裕がないと生活費の事しか考えられなくなる経験も自分はしました。
あれから、引っ越しシャワーを浴びるために、外出して数分歩かなくてもよくなりました。
今後の生活のためにも、改めてお金と向き合う機会を設けたいと思っています。
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