今フランスで何が起きてるの?

マカロン政権 と聞くとなんだか名前からして卵白と砂糖とアーモンドのいい匂いがしそうですね。おっと失礼マクロン政権ですね。それではなんで彼は、ガソリン価格上げたの?なんで炎上しちゃったのについて説明したいと思います。

流れ

マクロン 「改革しないといけないからガソリン税上げるわ」

市民「生活基盤のガソリン税が上がったらもう生きていけないもうデモするしかない!!!」

炎上 ←(いまココ)

です。

さて、では何故マクロンはガソリン税を引き上げたのでしょうか?

狙いは大きく分けて二つです。

・EU諸国の中で次に来るであろう電気自動車の覇権を握りたいから
・公共交通機関の民営化

の二つです。

EU諸国の中で次に来るであろう電気自動車の覇権 を説明します。

基本的に車業界は飽和状態です。これはマーケットのニーズに対して車の供給が多すぎるのです。そうすると新陳代謝が行われます。

ようするに世界でマーケットのシェアを取れない弱い企業の淘汰による過剰な供給の抑制ですね。売り上げ出せない自動車メーカーはさっさとお倒産してね。ってことです。

車産業というのは基本的に先進国にとっては国家産業(旗艦産業)です。フランスも勿論 ルノー 、シトロエン、プジョーと他にも多数車メーカを持っています。

さて、車メーカーは将来メーカーとして車の生産、販売ではやっていけなくなります。IT産業の躍進による全く新しい移動のサービスを行うUberのような企業の出現と過剰在庫による淘汰。

Uberはすでに時価総額ではアメリカのGMゼネラルモーターズを超えています。

さらには充電インフラとバッテリーの課題さえクリアすれば(クリアすればね…そんなに簡単では無いです)来るべきEV(電気自動車)化の波が押し寄せてきます。

EV(電気自動車)化する事で自動車が家電製品となります。家にある冷蔵庫とか洗濯機やテレビとか掃除機とかですね。

さて車をお持ちの皆さん、皆さんは3年か5年に一度車検を日本だとしたりすると思います。そこで故障が無いかチェックするわけですね。

ではみなさんのご家庭のTVや掃除機などは頻繁に壊れますか?3年とかに一度メーカにメンテナンスしてもらいますでしょうか?

家電製品は初期不良さえ起こらなければ大体10年程度持ちます。車も家電製品になるということは故障のリスクがすごく下がりますし。部品点数もガソリン車に比べてとても少なくなりますので高い技術が必要なくなります。

そうすると大手家電メーカがこぞって自動車の市場に挑戦してきます。Googleとかサムスンとかファーウェイとかですね。

そうするとますます競争が激化します。だからこそ、今の段階でEV車に開発費をつぎ込むように政府が支援したりガソリン税を上げたりして市場を間接的にコントロール
しようとフランス政府が画策した結果

若者の高い失業率や、移民問題によってのブルーカラー職に就いている純粋なフランス人と移民との間での雇用の奪い合い

といったフランスの内部にくすぶっていた火薬に火が付きガソリンなだけに一気に炎上したのでした。

今日本で話題の日産下克上事件も根底にはこのフランスのEVにフランスの産業を早い段階でシフトしておいて、未来で旨味を最大化しようって計画の副作用がカルロスゴーン逮捕や、日産の西川社長の下克上にも繋がっています。

補足
充電インフラ
電気自動車版のガソリンスタンドみたいな施設ですね。今のガソリンスタンド並みその半分程度でも国の中やEUだったらEU県内でそういった施設が存在しないと人々はEV車を購入の選択肢に入れません。

バッテリーの課題
現在主流のリチウムイオン充電池だと、重い、レアメタル使っているので資源が少ないし値段が高い、充電に時間がかかる、それとメモリー効果(充放電を繰り返すと最大充電量が減っていくバッテリーがへたっていく現象)問題と超えなければならないハードルが山積です。

電気自動車 VS 水素燃料自動車
で未来の人々はどっちを支持して購入するのか?接戦してます。なので、フランスや日産が早いうちから決め打ちして電気自動車を作ったり作ろうとしていますが、電気自動車が未来のデファクトスタンダード(事実上の標準)になるかは誰にもわかりません。

明日は

公共交通機関の民営化 を説明します。

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