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行動経済学 (ヒューリスティック編)

今回は「サクッとわかるビジネス教養 行動経済学」
を読んで面白いなと感じた部分や学んだことを整理するために書きました。本の内容としてはとても分かりやすい表現で書かれているので
「行動経済学」というワードに興味のある方は気軽に読んでみると楽しめるかと思います。

それでは内容に入ります。

ヒューリスティック

人の思考には大きく直観と熟考の2つがあります。
基本的には素早く答えを出せる直観が使用されており、この時の思考プロセスをヒューリスティックといいます。
人間がこの二つの思考プロセスを使い分けるという理論を二重過程理論といいます。

利用可能性

利用可能性ヒューリスティックとは簡単に言えば
よく知っているもの、なじみ深いものを選択する思考プロセスのことを指しします。これは買い物だけでなく、流れてくる音声などについても当てはまります。
例えば、大勢の人が集まって話している場にいるとします。
いつも話している友達の声や興味のある話題、大好きな曲が流れた際にはすぐに気づいたという経験があるのではないでしょうか?
これもこの利用可能性に当てはまり、これはカクテルパーティー効果と呼ばれます。
こういった現象を逆手にとって企業などはマーケティングを行っています。

代表性

代表性ヒューリスティック
これは何となくイメージできるのではないでしょうか?
名前の通り代表的なイメージに基づいた思考プロセスのことを指します。
例えば、大好きな芸能人が勧めている商品は絶対にいいものだ!と考えるようなことを指します。化粧品で言えば田中みな実さんが代表例ですね!

代表性ヒューリスティックには少数の法則というものが存在します。
これはサンプル数が少ない、または正確にわからない場合でもその確率を信じてしまうような効果を指します。
例えば、80%の人が効果を実感!とかCMでおなじみのフレーズかと思いますが、これ何人の人に調査した結果って表記見たことないですよね?
効果出やすそうな人10人に対して8人でも、無作為に選んだ1万に対して8000人でも結果は同じですが、実際の信憑性はまるで違います。

また、初頭効果ピークエンドの法則についても軽く紹介します。
初頭効果は言わば第一印象が大事!です。
ピークエンドの法則はピークとエンドに分けると理解がしやすいです。
エンドとは終わりよければすべてよし!です。
終わり方が良ければ、次回嫌な気分をせずに始めることができる。
ピークとは一番盛り上がった時の印象を指します。
長い会議や、デート、友達といる時などについて始めから終わりまでを正確に覚えている人はおらず、大体はピークの部分とエンドの部分をもとにそれが良かった、悪かったかを判断しています。

固着性

固着性ヒューリスティックとはすでに持っているイメージや考えが強く影響する思考プロセスのことを指します。
またこのプロセスを引き起こす3つの効果について簡単に説明します。

ハロー効果
ハロー効果とは目立ちやすい特徴に引きずられ、ほかの特徴は考慮しない(正確な評価しない)まま物事の判断することを指します。
マッチングアプリなどのプロフィールをイメージしてみます。
今回は学歴、顔写真、体型、年収、職業
これら5つの項目について考えてみます。

学歴:国公立、旧帝、有名私大、Fランなど
顔写真:さわやか、凛々しい、肌が汚い、歯並びが悪い
体型:やせ型、筋肉質、ぽっちゃり
年収:300万、600万、1000万
職業:エンジニア、営業、コンサル

適当に掛け合わせてみます
旧帝卒×さわやか=?
この二つのイメージに引きずられほかの項目もそれなりに良いと思い込むのではないでしょうか?
年収については大きく外れることは少なそうですが他の部分ははっきり言ってわからないですよね?
もしかしたら会社員でない可能性だって現代なら十分ありえます。

今度はFラン×ぽっちゃり×肌が汚い=?
これは年収も低そう、仕事ができなそうだと思うのではないでしょうか?
確かに身だしなみは大事ですが、エンジニアの中にはものすごいプレイヤーになるとスティーブジョブスのように汚い容姿の人も存在するので実際はわからないんですよね。

これがハロー効果です。

フレーミング効果
フレーミング効果とは文脈効果とも呼ばれ、その名の通り言い方によって印象が変わることを指します。
ここでも例を使って説明します。以下はフレーミング効果が利用されているシーンです。

薬局:成分の量はgではなくmg表記であり含有量が多そうだと錯覚
⇒1gと書かれているよりも1000mgと書かれているほうが多く感じる。

仕事:やり直しと言われるよりもあと少しと言われたほうがモチベーションが上がる。

これはすごく利用範囲の広いものだなと個人的には感じました。特に仕事でのマネジメントでは活きてくる気がします。
また今回は紹介しませんでいたがアンカリング効果というものもフレーミング効果に含まれており、有名なものなので興味のある方はぜひ調べてみてください。

極端の回避行為とおとり効果
人間って極端な選択を嫌う習性があるようです。
結論を言ってしまうと、3択あるときは真ん中の選択肢を選びがちだということ。食べ物であればかつ丼やうな重は松竹梅とサイズがありますがだいたい竹頼みませんか?
値段や量的に一番満足できそうな気がする。これは僕の心の声ですが(笑
他にも新しく香水を買う時や、化粧品、保湿クリームなどを買う時にサイズが大中小とあればなんとなく中を選んでしまう。
これが極端の回避行為です。そして間の選択肢が選ばれやすいことをおとり効果と言います。
例えば売りたい商品があればこのおとり効果を利用することで売れる可能性が上がることもあると思います。

まとめ
今回はヒューリスティックについて簡単にまとめてみました。本を読んで実生活を思い浮かべると当てはまってるなと思う部分もあり、行動経済学っておもしろいなと感じました。
次回はプロスペクト理論について書いていこうと思うので、そちらも読んでいただければ嬉しいです。




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