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一発合格一級建築士が語る建築作品VOL.38

75.平田晃久/「かまいし未来のまちプロジェクト」の災害復興公営住宅のプロポーザル


屋根に着目し、その重なりや大きさ異なる屋根による居場所づくりを通して、かまいしの未来のための復興戦略を描いているんですね。大屋根が複数の建物にまたがってかかることで一体感を感じるし、それが安心感につながるのではないでしょうか。また、小さい庇的な屋根はもう少し小さい単位での居場所づくりに寄与しているように感じます。異なるレベルのフロアをセットバックしながら構成することでそれぞれのつながりも形成できています。


76.川島範久建築設計事務所/京都の3つの屋根


シンプルにビジュアルが美しいですね。2階のDKそれぞれに屋根を設けて天井高を変化させることで変化に富んだ空間となるとともに、もう一つの居場所である外部空間に屋根がかかっています。住宅に限らず応用が効きそうな感じもしますね。前面道路に面したファサード側には窓を一切設けず可能な限りシンプルな立面にすることで3つの屋根の印象を通行人に強烈に与えることができるのではないでしょうか。ひとえに住宅における場所性の違いを天井高を踏まえた屋根によって表現するというのがこの建物の魅力なんですね。

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