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:0025 五行歌集 承認欲求 感想

詩集の紹介 第7弾!


大学生活ってこんなもんさ

わたしもつい最近まで大学生だった。まだフォローしている大学の後輩が履修に迷ったり、内定がもらえないと嘆いている。著者の水源カエデさんは大学生活で感じた「自分なんて大したことない」を五行歌にまとめている。なつかしい。Googleフォトをすっとスクロールしたときとおなじ気持ちがこの詩集には仕掛けられている。

そもそも興味ないし

ちゃんとすれば
絶対モテるのにと言うが
ちゃんとできてれば
学校にサンダルで来ないし
自分じゃない

P29より引用

ひとに期待されたって、結局自分で決めたいんだと抗う。モテるために生きてはいない。絶対にモテるひとは最初からサンダルを履いて学校に来ない。「もしも」を語られたところで、現実はサンダル男だと指摘する。わたしと距離が近い価値観だと思った。

若い詩は若いうちに書け

小学校の学芸会では
セリフが1つの
役をずっと選んでたのに
今は主演をしたくて
仕方がない

P.77より引用

楽に生きるってことは責任はかるい。重い責任があってこそ願望は満たされるのだと小学生のころは気づけなかった詩。

わたしは小学生のころのきもちを思い出せるだろうか。詩は中学2年生から書いていたため、そのころのきもちはいくらでも思い出せる。わたしの小学生のころは無でしかないと思っていたが、きっと行動に理由はずっとあり続けていたはずだ。

水源 カエデさんは文学フリマ東京36で出店されます

栢瑚kashiko五行歌部(仮)
ブース :S-43〜44
Twitter:@Kgogyoka


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