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:0177 言葉を探す旅 sail 感想 #文学フリマで買った本

詩とはどんなものだろう

冒頭のエッセイ「詩を読むことや書くことーーー序に代えて」にはこんな文章があります。

きれいなほど辺りいちめん余白が広がっていて
肝心の言葉のほうはちょこっとだけ

P.7-8より引用

視覚過敏が悪化してしまい発光する板全般がより苦手になってしまったわたしにとって、余白はとてもありがたいです。肝心の言葉も発光せずに「通り過ぎる」だけですから。


アンソロジーの核 海洋保護

終盤の『猫と無限 II(私と所有)』や『波打ち際から』にある辺野古の海を守りたい気持ち。2024年の1月に現地を取材したようです。『sail』という単語はその後に決めたのでしょうか。辺野古だけでなく、抽象的な海の詩も読めます。

好きな詩

四塚 麻衣さんの『帰ってきてみて』や石渡 紀美さんの『雑巾』が特に好きでした。それぞれ新しいお土産に出会ったときや、雑巾の面を全て使いこなそうとしたときが思い出せます。よくあることを丁寧に観察することは、数十年後に生活様式が変わってしまったときのためにもあったほうがいいです。わたしは突飛なテーマで狙って書くことが多いため、日常的な詩でも魅力的に描ける方を尊敬しています。


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