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【#01】【3分記事】聞こえなかった心の不協和音

その日はとても暑い日だった

私は3年勤めていた大型ショッピングモール内の店舗から

国道近くのロードサイド店へ異動となり

新しい環境に少し緊張しながら店舗へ向かった。

異動先の店舗は

スタッフが5人いれば万全
4人だとちょいキツい

そんな規模感。

その日は5人出勤するはずだった

はずだったのだ。

思えばこの時から不協和音は鳴り始めていたと思う


「おはようございます!」


元気よく挨拶をしながら
バックルームのドアを開けると
副店長が1人いるだけだった


・・・おかしい

(この時間ならもう全員出勤していてもおかしくない時間だ)

確認しようと副店長に声をかけようとしたら
さえぎるように

「店長、今日2人です」


え?


「店長、欠勤3です」

まてまてまてまて
ちょっとおちつかせてくれ


とりあえずどういうことか話をきくと

欠勤者は皆止むに止まれぬ事情があって欠勤しているらしい

子供が熱を出して保育園に連れて行けなかったり

病気を抱えるご家族がいたり

理由はそれぞれだった


「そうか」

「・・・やるしかねぇーな!笑」

副店長となんとかするしかないなと笑い合い
気力を奮い立たせ営業に臨んだ

波乱の初日の幕開けである。

こうしてうつ病カウントダウンという不協和音が鳴り始めたのだった。

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