Frontwards的な生活【『pluː vol.01』刊行記念リレー企画】
東大純愛同好会は、同人誌『pluː vol.01』の刊行を記念して、サークルメンバーによるブログリレーの企画を行っています。
本記事は、その8本目になります。
執筆者は、中川ふとん(同人誌の担当箇所:副編集長、寄稿、座談会、デザイン)です。
何度かアイデアを出して文章を書いてみるが、納得のいくものにならない。
自分の弱さを自分自身で必死に慰めようとするような、そんな惨めなマスターベーションのような長文に嫌気がさす。
くだらないことをいちいち遠回りしてぐだぐだと書き連ねてもダメだと悟った。無限にキーボードを叩いても誰にも怒られないのがいけない。
ここは自ら字数に制限を与えて、スピーディーに文章をしたためよう。
・・・
これまで多くの屈辱を味わってきたつもりだったが、先日のそれはかつてないほどに強烈な体験だった。成人の集まりの中で、自分だけが園児のような振る舞いしかできない屈辱! あふれ出る涙!
最近よく聞くのは、ラモーンズ、ペイヴメント、ビート・ハプニングだ。
聞きながら、何百回何千回と考えたテーマをもう一度考える。
「徹底的に自分のダメさに向き合う」
それは、昔からのマイテーマなんだけど、最近はそんなことうじうじ考えていたばかりではダメなんだと悟った。
新しいものに次々挑戦していくようなフットワークの軽さが必要だ。
願わくは、自分のダメさとか、そんなことばかりに囚われず、もう少しだけフラットな態度でこれからは行きたい。
・・・
やる前から意味ばかりうだうだ考えずに、未知の世界へ勇気を持って飛び込んでみたい。
意味なんて後からついてくるはずだ。
……そう、この情けない短文も、破棄されるマスターベーションのような文章も、人前で嗚咽した屈辱も、くだらない落書きのようなツイートも、東大純愛同好会の活動も、いつか全てを「これでよかった」と肯定できる。
そういう未来の可能性を信じて、今はとにかく、順番にやれることからやっていくしかない。
そうやってあがいていくしかないのだ。
・・・
ペイヴメントの『Frontwards』という曲を聞く。
この曲は、自分にとってとても大切な曲だ。
ナンセンスのその「前方」にある何かを探し求めて進むような感覚。
それが今の自分に同期して、何となく勇気づけられるような思いがする。
ボロボロのサウンドにはどうしようもない必死さがあって、ああ俺もここからあがいてみようかな、と思える。
これはそういう音楽だ。
僕だけが、君を探し求めてる。
何かに巻き込まれても、探索は終わらない。
君が聞く話は、全部つじつまのあわないバカ話だよ。
原住民は、データの図表にバカ騒ぎしてるんだ。
静かにしてくれよ、天気予報を夜のニュースでやってるところだろ。
誰もいない家、三角コーン。
盗られた丸の部分は、合金なのかな、クロムなのかな?
そう、僕はたくさんのやり方を身につけてる。
何マイル分もの、ね。
たくさんありすぎて無駄なんだ。
ありすぎて無駄になっちゃうんだ。
ありすぎて無駄になっちゃうんだ。
(和訳:中川ふとん)
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