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In the mist

あたりは霧に包まれ 視界はぼやけている
まるで幻想世界に迷い込んでしまったような
自分の存在までもが 今にも掻き消えてしまいそうだ

ここはどこだ
ぼくはだれだ

白い世界で迷子になったぼくは
ただ歌を歌い続けた
吐き出される白い息 調子外れの歌声 これだけが存在証明だ

ーーー

今朝も多摩川河川敷に来ている。
物凄い霧だ。朝焼けどころではない。
ちょっと先に見えるビルも、車も、全てが幻みたいだ。
何だか愉快な気持ちになってくる。

霧に包まれていると、自分が何者でもなくなったような気分になる。
ヘッドホンから流れる音楽に合わせて軽く歌ってみたりして。
私は歌うのは人一倍好きだが、外では人がいなくても滅多に歌わない。
視界が不明瞭なのも相まって、いつもより大胆になっている気がする。
そもそも早朝の多摩川河川敷なんてこちらが歌ってようが何してようが気にも止められないものだ。

歌いながらこのnoteを書いてたら、霧はだいぶ薄れて視界が開けてきた。
今日は一段と寒い。
土には霜が。なんならベンチにもびっしりと霜。尻が少し濡れた。
吐く息はひたすら白い。
寒くて凍え死にそうだが、空気は凛と透き通っている。もっと高い場所なら遠くに富士山も見えるはずだ。
冬の朝は嫌いじゃない。

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ヘッドホンから鳴り続ける音楽。
お気に入り曲ばかり入ったプレイリスト。
随分昔から馴染みのある曲、最近ハマり出した曲、ジャンルも様々だ。
これまでずっと音楽と共に生きてきた。
きっと死ぬまで音楽と共にあるのだろう。
運命共同体だ。

最近は自分で曲を作りたいという欲望も出てきている。
曲、絵、文章。やりたい事は一見とっ散らかっているが、自分の世界を創り出したいんだ。
焦る事はない。そのうち作ろう。


最後の最後でamazarashiのさよならごっこが流れてきた。
夜と朝の狭間にぴったりの曲だ。あぁ、どうして音楽はこうも私の心を震わせるのだろう。


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