努力家の正体
「私めちゃくちゃ努力してるんです!!!頑張ってるんです!!」
SNSなどを見ていると、たまに自分の努力っぷりをめちゃくちゃアピールしている人がいる。
そうじゃねえよなぁと思う。
真の努力家って、自分が努力家だってそんなに思ってないんじゃないかなと。
私はよく人から「努力家ですごい」とか言われたりするのだが、別にそんな努力してるつもりはないのだ。
客観的に見たら努力家になるのかもしれないけど、自分では全然そんな感じはしない。ただ好きな事を突き詰めてるだけだ。
正直、毎日継続してコツコツ何かをやるというのはとても嫌いな部類の人間だ。
そのおかげで学生時代の部活動も大嫌いだった。
ちなみに毎日やってること
note→文章上手くなりてえな
詰将棋→将棋ウォーズでめちゃくちゃ勝てるくらい将棋強くなりてえな
フィットボクシング→腹凹ませてえな、体脂肪減らしてえな
絵の反復練習→もっと絵上手くなりてえな
ウクレレ→弾き語りとか出来たらかっこいいだろうな
滑舌練習の外郎売→もっと滑舌良くなりてえな
まあ色々やってるわけだが、あんまり努力してるとは思っていない。
単に「暇人だからこんだけ色々出来てるんだな」とすら思っている。
もちろん毎日やるのがしんどい時もある。続かずやめた事だってたくさんある。
「今日はどうしてもやる気起きないから休んじゃってもいいかな…」って時は休む。ただ、休んだら当然その分の進歩が遅くなる。
だるい気持ちと、進歩が遅くなる気持ちとを天秤にかけて、「やっぱ進歩が遅くなるのは嫌だな…仕方ねぇ、やるか」とやる時もある。それだけである。
ここ1年、自分はイラストの練習をし続けてきた。
1年前に比べたら見違えて上手くなったと思う。参考書を見ながら何冊も模写した結果だ。クロッキーレベルだが、描いた絵の数はものすごい事になっていた。
その事実に対しては我ながら「凄いな、よくこんなに模写したな」とは思う。
でもこれは「この描き方はどうなんだろう?」とか「ここはこう描けばいいのか!」とか納得しながら描いていって、気付いたらものすごい数になっていただけに過ぎない。
最初から「○枚描くぞ頑張るぞ!!!」と意気込んでやったわけじゃないのだ。
結局は、自分は絵を描くのが好きなんだろうなと思う。
好きこそものの上手なれとはこういう事なんだろうなと。
先に挙げた毎日やってることは、全部自分でやろうと始めたものだ。
誰かから強制されたりしたものではない。
毎日どういう風に続けるかも全て自分で考えている。
だからこそ、毎日やるのは少ししんどいなと思いつつも、あまり途切れずに続けられているんだなと思う。
思えば学生時代の部活動は全て、その場の流れで入る事を決めてしまったものばかりだ。
友達から誘われた、とかそんな感じだ。だから続けるのは苦痛でしかなかった。
一つ勘違いしないでほしいのは、ストイックすぎるのも良くないということだ。
先の絵の話だが、あまり努力しているつもりはないと書いた。
だが「上手い人はみんなこのくらい描いてるもんだし。当たり前でしょ。こんなの全然凄くない」って言うのも何か違うなと思う。
何百枚も模写した事に対しては、純粋に「自分よく頑張ったな。えらいな」と思う。
それに加えて、「画力はまだまだだし、もっともっと上手く描けるようになりたいからもっとたくさん絵を描きたいな」とも思う。
ようはバランスなんだと思う。
絵を雑に1枚だけ描いて「わー私めっちゃ頑張った!えらいえらい!はいもう今日は頑張ったからいいや!」だと甘ちゃんすぎるから(実際にこういう人を何人も見た事がある。というかかつての私もそうだった)いつまでも上達しないだろうし、逆に「まだまだこんなんじゃダメだ…もっと突き詰めて描かないと…」と思い詰めてもいずれ絵を描く事が嫌いになるだろう。
…文章のテーマが迷子になってきた。
話を戻して雑にまとめる
やってる本人が「え、これ当たり前なんじゃないの?」と思ってる事が、他の人から見たら「めちゃくちゃ努力してんじゃん!!お前マジですげーよ!!!」みたいな事って結構あるんじゃないかなと思う。
努力とは結局、自分の物差しで測るものではないのだ。
だから”自称努力家”なんてのは眉唾だ。
世の中のすごい人達も、勿論並大抵ではない努力をしてきたのだろう。
凡人がすごい人になる為に努力は必要不可欠だが、努力したからといってすごい人になれる保証はない。
努力に見返りを求めるな。結果はあとからついて来る。
「この努力は報われるのかな?」なんて思ってるうちはダメだ。
実際にイチローもこんな言葉を残している。
「報われるとは限らないですね。もっといえば、努力と感じている状態は、まずいでしょうね」
「その先に行けば、きっと人には努力に見える。でも、本人にとってはそうじゃない…という状態が作れれば、それは勝手に報われることがある…ということだと思います」
結局は、自分が努力を努力とも思わずに、全力でうちこめる事があるかって話になるんじゃないかな。
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