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右手をたまには労いたい

私は字を書く事が出来る。
当たり前だ。日本人で義務教育を受けていれば、誰でも当たり前のように文字が書ける。

私は右利きだ。
文字を書く、箸を持つ手は右。だが、ボールを投げたりするのだけは左だ。というか左投げ左打ちである。少し変わっているかもしれない。


最近、左手で文字を書く練習をしている。どうやら左利きは右脳が発達するらしい。右脳は芸術脳だとよく言われる。正直どこまで信じていいのかわからんが。絵を描くにあたって役に立つかもな、という狙いで左手を使い始めたわけだ。

それもあるのだが、小学生くらいの時は「左利きかっけー!」と謎の憧れを抱いていた。理由はよくわかんないけどかっこいい。授業が退屈な時、たまーに左手でペンを持ってノートを書いていた記憶がある。当然、ミミズののたくったような字になったが。

そんな小学生時代もはるか昔。今になって再び左手で書く練習を始めたわけである。
iPadのApple Pencilとノートアプリを使い、青空文庫の文章を書き写す事にした。題材は若草物語。特に意味はない。とりあえず1日にノートアプリの用紙1ページ分を書く事にした。
ヘッダーの画像を見てもらえれば分かるが、中央で2つに区切って、右側は右利きで書き、左側は左利きで書く。

まず左から書く。すごく書きづらい。線が歪む。力の入れ方がよく分からない。何とか書き上げたものの、やはりミミズののたうったような字になっている。
ヘッダー画像は挑戦して3日目の成果だ。これでもだいぶマシになった方。

苦労して左部分を書き上げ、同じ文章を右半分に書く。今度は慣れた右利きだ。スラスラと書ける。力の入れ方も意識せずとも分かる。ちゃんと線が引ける。書く速さも段違いだ。

不便な左利きを経て、始めて右利きで書いた時のありがたさを知る。

だが、右だって最初からこんなスラスラ書けたわけではないはずだ。
文字を書き始めた幼少時。幼児の書く字というものはガタガタだ。それこそ、今の私が左で書いたような字だろう。
それが、いつの間にかサラサラと書けるようになっている。これは、何年も文字を書き続けた結果だろう。授業の板書などで、いつの間にか右手は鍛えられていたらしい。

つまり、この右手で字が書けるという事は、長年の努力の成果というか。
右手、お前も頑張ってるんだな。そんな労いの声をかけてあげたくなった。

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今日は上野の東京都美術館へ浮世絵を見に行ってきた。
400点以上もの展示がある大規模なものである。見応えたっぷりだった。
浮世絵は基本的に影を描写しない。それでいて躍動感が出ているのは何故なんだろう。線の強弱が凄い。版画ではあるが、イラストの線画の参考にもなるだろう。それにしても色彩センスが凄い。初期の浮世絵作品なんか3色くらいしか使ってないのに、鮮やかさと統一感が両立している気がする。着物の柄で華やかさを表現しているのか。

私はやはり歌川国芳が好きだ。浮世絵師の推しは国芳だ。現代のイラストに通ずるものが多いからだろうか。それとも無類の猫好きだからだろうか。戯画は本当にかわいい。
葛飾北斎には圧倒される。富嶽三十六景には圧倒された。青の美しさ。色彩のセンス。構図。何もかもが凄い。
富嶽三十六景といえば、の神奈川沖浪裏も展示されていた。波を大胆に描写。何だこれ。すげえ。天才か。
思わず「は?」と言ってしまいそうになった。この「は?」とはよく限界オタクが推しが尊すぎてキレている「は?」だ。「なぜお前はそんなに尊いのだ。あゝいとおしい」といったところか。

っと、早口で語るオタクそのままな文章になってしまった。
とにかく雑に纏めると「クールジャパン!」といったところか。たぶん違う。
六本木の「おいしい浮世絵展」も俄然行きたくなってしまった。その名のとおり、食べ物関連の浮世絵を集めた展示らしい。

せっかく上野に来たのでとヤマシロヤに寄り、なぜかスターウォーズのベビーヨーダのソフビを買ってしまう。スターウォーズ見てないのに惚れた。可愛すぎる。

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それから浅草方面へ。別に浅草寺が見たかったからとかいうわけではなく、先日にも書いたニトリデコホームに行きたかっただけだ。
ネコがいた。何だこのかわいい生物。睡眠時間が1時間だった事もあり、判断力が低下。どいつを選べばいいか分からない。いいや、3匹迎え入れちゃお。3兄弟とか超可愛いじゃん。そういうわけで3匹になった。

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名前はグレーがこんにゃく、黒が黒豆、白がはんぺん。ふにふにした食べ物シリーズで統一した(黒豆は微妙に違うけど)。

その後、クソ暑い炎天下の中、なぜかスカイツリーまで歩いて帰った。

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明日はさすがに引きこもりたい。

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