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編集者の仕事とは? 〜みんなの知らない出版の世界シリーズ#9〜

みなさん、こんにちは!UTSUWA出版代表の山本です。

みんなの知らない出版の世界シリーズの第9弾』をお届けします。テーマは「編集者の仕事とは?」です。

出版の仕事って、謎が多くありませんか?
「原稿の編集」って、何をしているのかがわからないですよね。

本はどうやって出来上げるのか? という疑問を持つ人もいるかなと思うので、本の出版の過程でもっともイメージができなさそうな編集者の仕事をお伝えしようと思います。

このnoteを見て、「あぁ、本ってこうやって編集されてるんだな」と知ってもらえれば嬉しいです。

本の骨組み(構成)をつくる

まず最初にやることは、本の骨組みである「構成」をつくることです。つまり、本の内容ですね。
本に「何をどの順番でどのように書くのか」を決めます。

それは、いい本にをつくるために必須ですし、最重要と言っても過言ではありません。本の構成は命なんです。

著者さんにヒアリングをして、

  • 出版の目的は何か

  • 読者は誰なのか

  • 読者にどうなって欲しいのか

  • 著者の独自の強みは何か

  • その強みをどれくらい本に入れるのか

これらを丁寧にヒアリングして、そこから「何を書くのか」を決めます。
それが編集者としての仕事のひとつです。

これを作ることによって、出版プロジェクトに関わる全員の認識が一致します。
その一致感はとても大切です。

その一致感がなく出版プロジェクトが進むと、どこかで方向性の違いを感じ、プロジェクトが進まなかったり、本がいいモノにならない可能性が高くなります。

著者さんは、出版に慣れていないため、プロジェクト中にいろいろな不安を感じます。

「この内容でいいのかな……」
「なんか書き方が気に入らないな……」

そうなったとき、編集者が考案した「構成」が役に立ちます。
不安になっても、ブレても、原点に立ち返るために構成を確認します。

本の構成はまるで「道しるべ」のようなモノ。それを作るのが、編集者の仕事のひとつです。

本を読みやすくする

読者にとって、「本が読みやすい」というのはとても大切です。
そのために、文章を整える必要があります。
これらも編集者の仕事のひとつです。

特に現代では、文章を読まずに飛ばし読みする人たちが多いため、読みにくく、わかりにくい文章はそもそも読まれないという致命的な欠陥を抱える本になることもあります。

出版用語としては、読みやすくする作業のことを推敲(すいこう)と言います。

何度も原稿を読み込み、著者の伝えたいことがしっかり読者に届いているのか。
それが届きやすい文章になっているのか。

それらを担保するのが、編集者です。

とはいえ、どのように原稿を読みやすくするのか具体的にイメージできないですよね。
以下のような感じです。

◯1文が長いと読みにくいため、1文はできるだけ70文字以内に収める
◯専門用語は極力使わない。中学生がわかる言葉で書く
◯主語と述語は近づける
◯結論と例え話を書く

このようなチェックリストはごく一部ですが、これを意識するだけでかなり読みやすく・伝わりやすい原稿になります。

もし読みにくく、伝えたいことが伝わらない原稿であるなら、それはいい本とは言えません。

著者やライターがいくら優秀でも、客観的に原稿を見れる編集者がチェックすることで、さらに読みやすい原稿になります。

  • 著者の伝えたいことが読者に届いているか

  • 届きやすい形になっているか

これらをチェックするのが、編集者であり、とても重要な仕事です。

正しいかチェックする

読みやすくするのも大切ですが、文章が正しいのかチェックするのも編集者の仕事のひとつです。
所謂、校正作業と呼ばれる仕事です。

たとえば、歴史の本を書いたとしたら、とある出来事に関して年号が合っているか、人物名が合っているかチェックします。

もし誤った名前や年号で本を書いてしまった場合、何かの問題に発展してしまうこともあります。

薬機法や景品表示法などの法律違反になってしまうこともありますし、著作権違反をしてしまうこともあります。

そうならないために、校正作業をします。

とはいえ、校正者と編集者と分けるパターンもあるため、必ずしも編集者がすべての原稿の校正作業をするとは限りません。

誰がどう担うかは、書かれる原稿内容によったり、予算によって変わります。

いづれにしても、世の中に誤った情報や知識を与えてしまう可能性を無くすために校正作業をします。
そうすることで、価値のある本になります。

まとめ

編集者の役割はかなり重要で、いい本を作るためのカギとなります。
とはいえ、なかなかどのような仕事をしているのかわかりにくいモノです。

出版の目的や読者に伝えたいことをしっかりヒアリングし、それを元に本の骨組みを作ること。
読みやすさを追求し、誤りのない文章にすること。
これら全てが編集者の仕事で、それが読者にとっていい本になる要素になります。


UTSUWA出版の理念は「出版を身近に」です。
「世の中に人全員が出版を経験する世の中」にしたいと本気で考えています。
出版って、ほとんどの人が経験しないため、中身がわからないんですよね。だから不安になりますし、驚きもありますし、戸惑いもあると思います。
でも、出版っていいものだし、簡単にできるんです。
出版体験は人生を変える体験のひとつになりえます。

もしこの記事で少しでも出版を身近に感じてもらえたら幸いです。

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