もっと素敵な先生になるために ―― IMPRO FOR TEACHER
2月1日(土)・2日(日)はIMPRO KIDS TOKYO主宰の「IMPRO FOR TEACHER」というイベントでワークショップのファシリテーターとショーのディレクターをしてきました。2日間、とっても充実した時間となりました。参加者をはじめ、このイベントに関わってくださった全ての方に感謝をしています。
本来持っている素敵なものを引き出す
今回のワークショップでは、参加者のみなさんに「足りない何かを足す」のではなく、参加者のみなさんが「本来持っている素敵なものを引き出す」ことを重視して進めていきました。
キース・ジョンストンは創造性について次のように語っています。
インプロは創造性をあなたに与えない。しかし、あなたの中にすでにある創造性を掘り起こす手伝いをする。 ―― キース・ジョンストン
今回のワークショップではこの考え方を創造性に限らず、「あそび心」「チャーミングさ」「やさしさ」についても適用しました。
人は本来、あそび心もチャーミングさも創造性もやさしさも持っています。実際、これらは小さな子供からも発揮されています。
しかし、人は社会化されていく間にこれらに蓋をしていきます。そしてやさしさに関しては「こういう時はこうすべき」という社会的規範に則ったやさしさを重視するようになります。
検閲をすることも、社会的規範に則ることも、それ自体が悪いことではありません。しかしそれがあまりにも「当たり前」の世の中は生きづらい世の中だと思います。
今回のワークショップは、これらの検閲や規範を取り除いた先にどのような自分や場が現れるかを見ていく時間となりました。
印象に残っているのは、1日目最後のインプロ大喜利です。その大喜利はいわゆる「うまい」ものではなかったけれど、起こること全てが面白くなっていたのが印象的でした。思いついたことをそのまま表現しあい、それがうまくいったりいかなかったりすることを笑いあう。そんな自分や場が現れていたと思います。
「より素敵になった自分」を持って帰る
今回のワークショップでは、「インプロの手法」を持って帰ってもらうのではなく、インプロを通して「より素敵になった自分」を持って帰ってもらうことを目指していました。
たとえ子供たちとインプロのゲームをして「失敗してもいいよ」と言っても、そう言っている本人が失敗を恐れていてはその想いは伝わりません。
それよりも、子供たちの前で自分が失敗した時に「失敗しちゃった!」とチャーミングに言えることのほうがずっと大事なことだと思います。
僕には学生時代一緒にインプロをしてきた仲間で、現在小学校の教員になっている友人がいます。彼女は教室でインプロのゲームをすることはほとんどないと言っていましたが、失敗してもハッピーでいられる彼女の教室はきっと安全な場所になっているだろうと思います。
もちろん、学校の現場はインプロのワークショップよりもずっと社会的な場所であり、いつもオープンな自分でいられる場所ではないと思います。しかし、そんな中でも必要以上に検閲していたり、規範に則っているところは見つかるはずです。
それらに気づいて、少しずつ手放していく。そうすることで、もっと素敵な先生になっていく。本当のあなたは、本当に素敵な人です。
P.S. クラウンドファンディングよろしくお願いします!
インプロの魅力をもっと世の中に広めるために、インプロを漫画化して無料で公開するプロジェクトを進めています。現在、クラウドファンディング実施中です。より素敵な世の中になるよう、みなさまのご協力をどうぞよろしくお願いします!
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