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【東大生進学選択体験記① 忙しい中でも興味を広げて情報収集を】

執筆者:2019年度進学(2018年夏に進学選択)、文科二類→経済学部経営学科(第1段階)

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【東大生進学選択体験記① 忙しい中でも興味を広げて情報収集を】
※この体験談は新型コロナウイルス流行前のものです。現在とは異なる点があることをご承知おきください。

〇進学選択の時、実際の進学先とは別に悩んだ進学先はありましたか?
私は文科二類から経済学部に進学したのですが、当時特に悩むことはありませんでした。というよりも、あまり深く考えていなかったという方が正しいと思います。特に経済学をやりたい!と思っていたわけではなかったのですが、「なんとなく文二だし経済学部かな」と思っていて、他の学部や学科について調べることもしていませんでした。そもそも文二に入ったのも、高校生時代の「なんとなく法学は難しくて面白くなさそう(今はそうではないとわかりましたが…)だから文一はやめよう、文二は文三より楽らしい」という浅い考えが理由でした。にもかかわらず、大学に入ってから他の選択肢を考えもしなかったのは、今思えばよくなかったと思います。

〇最終的に進学先の学部学科に決めた理由はなんですか?
上記のような状態だったので、特に決めた理由はありません。点数が足りていたので、そのまま予定通り経済学部に進学しました。経済学部は学科を自由に選べるのですが、これまた「経営学科が一番数学的な授業が少ないらしい」という話を先輩から聞いたので、経営学科にしました。ただ、経済学部では転学科は簡単にできますし、どの学科でもそこまで違いはないのであまり関係なかったと思います。

〇進学選択を意識して、1・2年生の時にどのような過ごし方をしていましたか? 
私は部活をしており、そちらをメインとして頑張りたいと思っていたので、進学選択に関連して1・2年生の時に思っていたのは、経済学部に進学できる点数を取れれば良いな、ということだけでした。そのためオリ合宿(クラス単位で1・2年生合同で旅行するイベント)で上クラの先輩に聞いた楽単(楽に単位が取れる授業)や、部活の先輩に聞いた点数が取りやすい授業ばかり履修していました。
履修するときに自分の興味関心はあまり優先していなかったので、興味がなくて出席のない授業などは部活を優先してあまり出席せず、試験前だけシケプリ(試験対策プリント。クラスで協力して授業ごとに担当を割り振り、作成する。)などでしっかり勉強したことが多かった気がします。1年生が終わった時に点数も足りていそうだったので、2年生の前期はほとんど授業をとりませんでした。

〇進学前と進学後で経済学部のイメージにギャップはありましたか?
授業形態や雰囲気に関しては特にギャップはありませんでした。事前に先輩から聞いていたとおり試験一発評価の授業が多く、週に一回のゼミが学部の中でのコミュニティの中心になるといった感じでした。
ただ、経済学自体については進学前と進学後で非常に違う印象を持つことになりました。進学前はそもそもあまりどういう学問かがわかっていなかったのですが、2年生のAセメスターの授業(経済学部では2年生のAセメスターに一通り経済学の基礎的な授業を駒場で受けます。)を受け、経済学の面白さに気が付きました。社会をモデル化して分析するような取り組みが、これまで自分の身の回りにあった社会というものを別の角度からみられるような気がして、とても新鮮で興味深く感じました。また、多くの仮定の上ではありますが、分析をすると何らかの結論や示唆がはっきり得られるところも自分の性格にあっていたのかもしれません。特に当時ミクロ経済学を担当していた神取先生の授業は面白かったので毎週出席していました。
3年生になってからは、駒場にいた時よりは自分の興味関心に従って、ミクロ経済学系の授業を中心に履修しました。進学前は経済学というとお金の話とか、金融の話とか、そういうイメージがありました。しかし、3年生以降色々な授業を受けるうちに経済学にはさまざまな分野があることや、自分の生活に身近なトピックも含めて扱う範囲が非常に広いことなどがわかり、ますます面白いと感じるようになりました。

〇最後に後輩へのメッセージをお願いします。
コロナによる授業形態の大幅な変更もあり、当時とは違う点もいろいろあるとは思いますが、私が当時もっとやっておけばよかったなと思うことは2つあります。

1つ目は、1・2年生の時にもう少し自分の興味関心に従って履修しておけばよかったということです。文理関係なく、幅広い分野の授業を履修できるのが東大の良さだと思うので、点数との兼ね合いや、部活やサークルの忙しさとの兼ね合いもありますが、できる範囲でいろいろな授業をとってみればよかったなと思います。特に私は2年生のSセメスターにほとんど授業を取らなかったので、そこで「単位が足りてるからいいや」ではなく、試しにいろいろ受ければよかったと思います。もしかしたら意外と面白い分野に出会えるかもしれませんし、別分野の授業を受けた経験は後期課程や大学院に進んだ後も研究アイデアの源泉になるなど、意外と役立つかもしれません。

2つ目は、進学選択にあたってもう少し色々な学部学科の情報収集をすればよかったということです。私は複数の学部学科を比較したりせず、なんとなく文二だから経済学部、と進学しました。結果的には経済学はとても面白くて自分にも合っていたので、経済学部に進学してよかったとは思いますが、あくまでそれは偶然であってそう思わなかった可能性もあるので、もう少し他の学問についても調べたうえで選択すればよかったと思います。

最後に、特に人気の学科に行きたい人などにとっては進学選択はかなり大きなイベントであり、現状点数でほとんど決まる制度である以上、単位や点数の取りやすさを全く無視して自分の好きな授業だけをとる、というのも難しいかもしれません。ただ少なくとも、色々な学部学科について調べてみるのはやって損はないしとても大切な気がするので、いろいろ考えた上で選択するのがよいのではと思います。また、私が1・2年生であったころは全く知らなかったのですが、東大には進学情報センターなど進学選択に関して相談できる場所があるので、コロナの影響もあり先輩に気軽に聞ける環境でない時は、そのような場所を活用しながら納得のできる選択をしてほしいと思います。

(参考)進学情報センターのインタビュー記事
 https://ut-psr.net/counselingguide/academicguidance/

〇執筆日
2021年9月23日

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