(うとQ世話し 予測外れの元? )

2021/9/23
(うとQ世話し 予測外れの元? )
「人間は心理の生き物である」
と前の記事で書きましたが、これへ更に新しい文言を付加するとすれば
「世界の結果としての出来事は、短期的には科学的経済法則の結果ではなく、人間心理の集積体が引き起こした結果である」
と言うことです。
短く云えば
「世界は経済法則(事実由来)ではなく人間心理(気分由来)で動いている」
と。
それは欲望渦巻く「株式市場」を見れば一目瞭然でしょう。
実態以上の高揚感、万能感で買い、実態以上の先行き不安や恐怖心から投げ売りする。
全てがオーバーシュート気味、アンダーシュート気味でなかなか本線通りには行かず、上に増幅、下に増幅して、何事も「やり過ぎる」
しかも最近ではアルゴリズム取引と言ってコンピュータが勝手にメディア等に出現する文言を読み込み、1秒間に数千回の売買をして、それを更に拡大増幅させています。
此処に実体経済との乖離が生まれます。
内閣府だったか総理府だったかが行う「街角景気調査」との差も生まれます。つまり数字と実感の差。
「タクシーの運転手さんは酷く景気が悪いと言っているのに、株価や経済指標はそんなに悪くはないと言うような差」です。
是には飲食業など「有形資産」分野がダメージを受けているけれど、IT企業など「無形資産」分野が好調で、働いている人が少ない分野の成果が、働いている人が多い分野の人々が感じる実感以上に全体の数字を押上げているといったからくりもあります。
こういったことが原因で数字を駆使するプロの投資コンサルや経済学者、又はエコノミストの経済や未来予測がいつも外れ、思わぬ結果が度々生じるのは、この「心理部分(気分由来)」を十分に考慮に入れていないか全く見てもいない事が原因なのではないでしょうか。
平たく云えば「専門家の予測は当たった試しがない。見当外れが殆どである」と。
となれば、今後の世界の経済動向や未来予測(株式市場の動向や株価の未来予測ではありません)を読み解くには、生起する出来事に対して「人間心理がどう動くか」を、それこそ「科学的に」見ていく必要がありそうです。
此処で敢えて「科学的に」と釘を刺したのは、
「自分の都合、即ち「思惑由来」に立った色眼鏡で引き回しをする」事が推測されるからです。
そんなことをしたら更に益々「訳が分からなくなって」仕舞うからです。
是に当たっては「冷徹且つ厳正な取り扱い」が求められて然るべきでしょう。

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