うとQ世話し 難問好きの難問疲れの原因

2021/1/27
(うとQ世話し 難問好きの難問疲れの原因 )
年明け以降、風向きががらりと変わりました。
この地域では、恐ろしいほど需要が蒸発し始めております。
需要と書いたのは、何も突然、お客様の懐から現金が消えたというのではなく、先行き不安からお金が全て胎蔵(たいぞう)されたしまったと、推察されるからです。
というのも、統計からは最近異常なまでに預貯金率が上昇しているからです。
昨年3月の折の緊急事態宣言の時よりも、今回の方が需要の蒸発率は明らかに高いのです。
恐らく、昨年の3月には「この期間自粛すれば、その後は回復するだろう」という楽観が先に立ち、なおかつこの地域では目立った感染もなかったことから、自粛期間中及び解除後の需要蒸発率はそれほどのことはなかったのだろうと推測されます。
しかし、今回は「何回自粛してもコロナ渦は終わらない」という悲観や諦観から「之は相当に長期戦になるだろう」と将来に対して金銭の備蓄を始めたせいかもしれません。
それにしてもこの需要蒸発率は「ものすごい」です。
具体的に言えば売上4割5分減。
人件費を払うと、仕入れ費用、家賃、光熱費、その他店舗維持費分がまるまる赤字という状態です。
この赤字拡大スピードアップから、手元資金の維持期間が大幅に前倒しになり、下手をすると会社寿命があと3ヶ月あるかないかのレベルにまで急速に悪化しております。
テレワークで昼間滞在人口が増えているにも拘わらずにこの有様です。
昼夜間を問わず滞在人口の減少が顕著な都心部での悲惨さがよく分ります。
勿論、売上減の原因として、感染拡大の積極的な防止の観点からテイクアウトと宅配だけに絞り、店内食をストップしたこともありますが、ここ1週間では、お客様の来店数減よりもお客様単価が激減しているのが響いています。
これは、恐らく家族単位でのテイクアウトが減り、シングル需要だけになりつつある事を示しているような気がします。
つまり自炊を余りしない若い人の「必要に迫られた需要」だけになりつつあり、不要不急の「家族内プチパーティ気分の需要」が蒸発してしまったのではないかな?と。
あと、人間心理は天候に左右されがちです。
コロナ渦と同時にその勢いを増している地球温暖化起因の天候不順や荒天模様も相まって、お客様心理は相当なるレベルで「マインドダウン」していることが見て取れます。
さて、こんな折に当店は何をすれば良いのか?
結果論ですが、政府や自治体の「感染防止と経済の両立という温情政策」が返って事態を悪化させ、コロナ渦を長引かす結果になってしまったようです。
「危機下において温情は無用。事実と科学に即して鬼となるべし」
が今回の教訓のような気も致します(生意気ですが)
それにしても、
難問好きの自分にも、そろそろ「難問疲れ」が目立って参りました。

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