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恋より青葉区―『恋より青く』聖地巡礼記―

はじめに

ごきげんよう、しーしーです。
noteは結構久しぶりです(また聖地巡礼記事書いてるな? と思われた方、正解です)。

みなさん、深海紺先生の『恋より青く』は読んでいらっしゃるでしょうか?
私は読切版↓が非常に刺さり、そのまま連載も読んでいたのですが、3枚余った青春18きっぷとの睨めっこの末、「そうだ 東北、行こう」と思い立った際、「『恋より青く』って確か仙台周辺が聖地だったよな……。せっかくだし聖地巡礼したい!」と、新潟・山形経由で仙台に向かったのでした。

仙台での行程を軽く書き残しておきます。
仙台に到着したのは2024年4月7日の午後。
そもそもこの日が人生初の東北地方上陸だったので、とりあえず松島海岸に行ってずんだソフトを食べたり、高城町駅で下車して『あの娘にキスと白百合を』の聖地巡礼をしたりしつつ、松島町から仙台市に戻ってきました。

4/7 高城町駅駅舎
『あの娘にキスと白百合を』5巻p.71っぽく

『恋より青く』聖地巡礼としては、7日に中野栄駅、あおば通駅、仙台駅周辺の聖地を巡り、翌8日もなぜかその3箇所全てに再訪しつつ、福田町駅と苦竹駅も訪れました。

午後1時には仙台を出たので、滞在時間は丸一日にも満たず、ほとんど聖地巡礼しかしてないですが、楽しい旅となりました。

前置きはこれくらいにして、1巻から順に見ていきます。

1巻

表紙 仙石線?

大前提として、『恋より青く』の舞台となっているのは、宮城県仙台市であると推測されます。

2話掲載当日の本会Discord

既読の方々はご存知でしょうが、電車内で物語が動くことが多い本作、1巻の表紙がまさに車内となっています。
1巻を読み進めていくと上記のように福田町駅など、仙石線の駅が登場していきます(仙石線以外の駅は2巻時点で未登場のはず)。

ということで、まずは仙石線の車内から。
鉄道に詳しくないので車両のモデルが仙石線という確証は無いですが、座席の色以外は基本一致しています。

4/7 あおば通駅停車中
表紙っぽく(pp.6-8を見るとやはりこんな感じの座席)

なお、これ以降の車内のカットは省略します(多すぎるので)。

第1話 苦竹駅(宮城野区)

pp.9-10で、下車する高峯を咲倉が呼び止めようとする際にチラッと描かれているのは、苦竹駅のホームです(p.33でも登場)。
高峯の自宅の最寄り駅なのでしょう。

4/8 苦竹駅下車時の眺め
p.10っぽく
4/8 苦竹駅ホームからの眺め
p.33っぽく

第2話 中野栄駅、福田町駅(全て宮城野区)

p.40で高峯の背景に描かれている謎の壁、これは中野栄駅のホームにあります。
壁の前には椅子も設置されており、頭の位置を鑑みるに、高峯は座って本を読んでいたのでしょう。

4/8 中野栄駅の壁
p.40っぽく

少し場面は飛んで、高峯と咲倉が座って話しているのは福田町駅のホーム(pp.48-59)。

4/8 福田町駅駅名標
p.48っぽく
4/8 福田町駅ホームの椅子
p.49っぽく

個人的にはp.52の立ちあがろうとしている高峯に対して、咲倉が座ったままのコマが好きです。

4/8 福田町駅ホームの椅子(後ろから)
p.52っぽく
4/8 福田町駅ホームの椅子(正面から)
p.59っぽく

第3話 苦竹駅(宮城野区)、あおば通駅(青葉区)

p.62で高峯が苦竹駅で下車する様子を日向がしっかり目撃しています。
ここから2人の物語に日向たち3人が加わっていくことになるわけですね。

4/8 苦竹駅駅名標
p.62っぽく

pp.77-83では高峯と咲倉に「偶然」出会った日向、廣瀬、羽鳥を加え、あおば通駅の改札外での5人のやり取りが描かれています。

4/7 あおば通駅改札付近
p.77っぽく
4/7 あおば通駅きっぷうりば付近
p.78っぽく
4/8 あおば通駅の柱
p.78っぽく
4/8 あおば通駅の壁
p.80っぽく

pp.84-87では咲倉と別れた高峯と日向、廣瀬、羽鳥が、あおば通駅から仙台駅方向へと地下通路を歩いていきます。
「友達」、いいですよね。

4/7 地下通路
p.84っぽく
4/8 地下通路の壁
p.84っぽく

第5話 くまざわ書店 エスパル仙台店、仙台駅、丸善 仙台アエル店(全て青葉区)

第4話は学校と車内の描写が続いたので、第5話へ。
第5話では高峯が咲倉に「付き合ってほし」いと、本選びに誘います。
まず訪れたのは「KUMAYAMA BOOK STORE」と書かれた書店でした(pp.118-121)。
この書店のモデルは「くまざわ書店 エスパル仙台店」でしょう。
仙台駅の駅ビルにあり、利便性が高そうです。

4/8 くまざわ書店 エスパル仙台店
p.118っぽく

「好き」が掴みきれない高峯に対して、咲倉は別の書店にも行ってみることを提案し、仙台駅の駅舎での廣瀬との出会いも経て(pp.122-126)、2店舗目に向かいます。

4/8 仙台駅2階
p.122っぽく
4/8 仙台駅2階の柱
p.124っぽく

2店舗目は「AIR」にある「M」の文字が印象的な書店(pp.127-133)。
モデルは「丸善 仙台アエル店」ですね。

4/8 丸善 仙台アエル店入口
p.127っぽく

高峯と咲倉が本を探していたA05の棚では第1話で登場した『夕景』等の著者である小坂荘太郎のモデルと思われる伊坂幸太郎氏の作品が見られました。
書店のお話は第6話に続きます。

第6話 AER、AER近くのベンチ、仙台駅(全て青葉区)

p.137の高峯はどこにいるんでしょう。有識者に伺いたいです。

書店から出た高峯と咲倉は、「AIR」(「AER」がモデル)の建物内を歩きながら、高峯が自身の過去について話します(pp.138-139)。

4/8 丸善 仙台アエル店前
p.138っぽく
4/8 AER
p.138っぽく

そして、高峯の回想を挟み、pp.147-153では「AER」の建物のすぐ近くにあるベンチでの、高峯と咲倉の会話が描かれます。
こことても良いシーンなので何回でも読みたくなります。

4/8 AERそばのベンチ
p.147っぽく
4/8 AERそばのベンチから下を見たときの地面
p.148っぽく

書店の描写を挟み、仙台駅の中央口改札前でこの日は別れます(pp.159-160)。

4/8 仙台駅中央口改札前
p.160っぽく

ということで1巻の聖地巡礼でした。
第3話までは以下のリンクから読めるので未読の方も要チェック。
ちなみに2巻まで買えば、以下で16~18話を読めば連載に追いつけます。

2巻

表紙 仙台駅西口(青葉区)

2巻に移ります。
まずは表紙ですが、これは紛れもなく仙台駅西口ですね。
駅の2階から屋外に出て、青葉通を正面に望める辺りです。

4/8 仙台駅西口
表紙っぽく

第8話 仙台駅、BiVi仙台駅東口、仙台駅西口(全て青葉区)

pp.6-8では、仙台駅2階の東西自由通路で高峯と咲倉が待ち合わせ(p.6でちらりと見える仙台駅の駅舎については後述)。
東口方面に向かっていきます。

4/8 仙台駅2階の壁
p.6っぽく
4/8 仙台駅2階
p.7っぽく
4/8 仙台駅2階東西自由通路
p.8っぽく

pp.10-16?では、「BiVi仙台駅東口」2階の映画館(モデルは「チネ・ラヴィータ」)とゲームセンター(モデルは「ザ・サードプラネット」)が描かれています(?としたのは、昼食をどこでとったかわからなかったので)。

4/8 チネ・ラヴィータ(閉館)
p.10っぽく
4/8 ザ・サードプラネット
p.10っぽく

西口から望む仙台駅の駅舎は今後何度も登場しますがp.24に合わせて1枚。

4/8 仙台駅駅舎
p.24っぽく

p.25では、再び仙台駅中央口改札が描かれていますが、ここでは改札側から見た構図も。

4/8 仙台駅2階中央口改札付近
p.25っぽく

第10話 福田町駅(宮城野区)

第10話では「Derry's」と書かれた店舗が登場しますが、仙台市周辺に「Denny's」の店舗は所在しないようなので、詳細は不明です。

「Derry's」から先に出た咲倉と廣瀬は、仙石線に乗車しましたが、廣瀬が一人、福田町駅で下車します(駅名標は第2話と似た構図なので省略)。
廣瀬は北口から出たのだと思います(p.65)。

4/8 福田町駅北口
p.65っぽく

第10話、第11話の廣瀬、めっちゃ良いんですよね〜!

第11話 中野栄駅(宮城野区)

高峯たちの高校のモデルはわかりませんが、中野栄駅が最寄り駅なのでしょう。
p.91で南口側から見た駅舎の外観、p.92で2階のきっぷうりば付近の通路が描かれています。

4/7 中野栄駅駅舎
p.91っぽく
4/7 中野栄駅通路
p.92っぽく

第14話 仙台駅東口(青葉区)

第13話は「仙台七夕まつり」の描写で仙台駅等が描かれていますが、紹介済みもしくはわからなかった構図しかなかったので省略します。

さて、第14話ですが、pp.146-155で高峯と日向が出会った図書館、そして公園がどこかわからなくて悔しいので誰か教えてください!
次仙台に行ったとき、(少なくとも公園は)行きたいので。

pp.156-162では廣瀬と羽鳥が邂逅(偶然とのことなので)しているのは、仙台駅東口
単行本未収録範囲を読んでいて、羽鳥の行き着く先が非常に気になる次第です。

4/8 仙台駅東口
p.156っぽく
4/8 仙台駅東口のベンチ
p.158っぽく
4/8 仙台駅東口S-PAL入口
p.162っぽく

おわりに

ということで、『恋より青く』聖地巡礼の記録でした。
人生初仙台をほぼ『恋より青く』の聖地巡礼だけで終わらせるめちゃくちゃな旅程でしたが、作中での再現度の高さも相俟って、非常に充実した旅行となりました。
また、『恋より青く』は現状、仙石線沿線で物語が進んでおり、青春18きっぷ等があれば気楽に舞台を巡ることができるのも訪問者としてはありがたかったです。

仙台は百合作品の舞台になることが多い地だということが一般に知られているので、再訪する際には『あの娘にキスと白百合を』、『はなにあらし』等、他の作品の聖地も巡りたいところですし、その頃にはさらに巻数が増えているであろう『恋より青く』、また、深海紺先生の他作品『春とみどり』の聖地も訪れたいなと思います。
みなさんも仙台を訪れる際は、ぜひ『恋より青く』をはじめとした百合漫画をお手元に。

最後になりましたが、みなさん、『恋より青く』を読みましょう。
それでは、ごきげんよう。

文、写真撮影・加工:しーしー
※写真の撮影日時は写真下の文に記載(サムネイルは4/7)
※写真加工はぼかし加工のみ


追記 記事を仕上げていたら、『恋より青く』1巻の無料開放が始まっていたのでみなさんこの機会にぜひ!!!

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