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『壊変 Kwai-hen』3作

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『老翁の最期』 おねショタにハマった老人は、 助手に機械人形の〈ヒューム〉を託す。 『ハエたる都市』 世界で初めての完全菜食主義者の街。 渦巻く狂気の中で私は夜景を眺める。 …
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#掌編小説

隷属する惑星

隷属する惑星

掌編『壊変 Kwai-hen』3作
https://shimonomori.art.blog/2021/05/31/decay/

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私の失った記憶の始まりは、
人間の小さな集落だった。

人間に拾われたその頃の私は、
黒色の毛玉の姿をしていた。

人の手のひらサイズをした毛玉であったために、
奇異な物質としてケサランパサランと呼ばれ、
現地のマスメディ

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ハエたる都市

ハエたる都市

掌編『壊変 Kwai-hen』3作
https://shimonomori.art.blog/2021/05/31/decay/

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東京湾から最後の夜景を、
私はクルーザーの船首楼甲板で眺める。

暗い鉛色の海と、夜暗を消し飛ばすほどに
赫灼と輝く街の空は、その狂気に照らされる。

この景色ともしばらくはお別れとなる。

10年で東京は変わった。

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老翁の最期

老翁の最期

掌編『壊変 Kwai-hen』3作
https://shimonomori.art.blog/2021/05/31/decay/

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正午に病院に呼ばれたものの、
面会の為に病室に入れたのは夜になった。

「おぉ、助手よ。待っとったぞ。」

ベッドで横になったまま首を向ける
禿げ上がった頭の老人が、私を見るなり
散歩前のイヌのように目を輝かせて喜ぶ。

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