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「わかりやすさ」からこぼれおちてゆくもの

ニュースレターを配布しています。

HPで希望された方、ワークに参加された方に向けて、不定期でニュースレターを書いています。普段はワークショップ案内をさくっと書いて送るくらいなのですが、今回は出だしから、6月の中止のお知らせ。
今回は、書くのに何日もかかりました。


今考えていること。
書きながらやっと考えがまとまってきたような気がします。

以下、今回はnoteにもあげることにしました。
また、過去記事なども上げていきたいと思っています。

このところ考えていること

ここのところ、私はもっぱら
庭仕事と自分のピアノ練習を中心に暮らしていました。
世界中の人たちと同じように、生命への不安、経済の不安は他人事ではなく、
不安定な感情の激しい浮き沈みの中、でも、ありがたいことに、
考える時間がありました。

近年の「わかりやすさ」を求める傾向は、
新型コロナの影響で ソーシャルディスタンスをもとめられるようになり、
さらに加速されてゆくかもしれません。

愛媛の生徒たちとはオンラインでつながってはいます。
でも、この隔たれた距離と、平面的な視覚情報・切り落とされた音声。
手の届かない歯がゆさから、細やかなものの伝達がうまくいかず、まあ、いいや、ここで無理をしても自己満足にしかならないなあ、と、自分の非力に失望しながら手放していくものは、どれもutena music field にとって余分なものではなく、むしろ幹になるものです。

utena music field が求めていきたいと思っていることは、
結果や目的・正解よりも「あいだ」を見つめていくようなワークです。

音楽と体験の中での

質・関係性・むすぶ・くくる・余白・プロセス・・・

おおかたにおいて、諦めなければならないのはそういうものです。

わかりやすく伝える、と言うことは悪いことではないのですが、それを実行しようとするときに、この状況下では、ただでさえ抜け落ちていってしまいがちな”それら”を拾い上げることが困難に思えます。

人はそこを忘れていくのでしょうか?

いや、
でも、もしかしたら、
今の限られた状況によってそれは
はっきりと意識される渇望になっていくかもしれない。

オンラインの向こうで、生徒たちの期待のまなざしがそれを語っているように思うのです。答えられないこちらの歯がゆさが残るにしても・・
私はその可能性を信じてみたいと思っています。

人が豊かであれば、音楽も豊かでしょうし、
音楽がみずみずしい状態を保つことができたら、
人はそこで喉を潤すことができるでしょう。

如何に、それを見失わないようにして継続して
次世代で自然に芽吹くときのために働けるのか。

今、音楽に携わる人間として、
最大限に感覚と思考とを世界に向け、
そこと、心のうちにあるものとの「あいだ」をよく見極めて
とにかくしかと見失わないでおこうと思うのです。

utena music field 谷中美香

以上。

突き詰めてみる

もっと、気楽に考えたらどうか、考えすぎじゃないか、と、そういうのは若い頃よく自分で思ってたけれど、この性分はどうにもならないし、今はそういう自分に付き合うことにしています。

世界に対して、自分のありかた、なんて、バカバカしいかもなんだけれども、そうしないと動き出せないのも自分。

オンラインに関してはいい面もたしかにあるからいろいろ、模索してみよう。

まだ、熟成に時間は必要。

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愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!