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草と虫の勢いに圧倒される

除草剤や草抜き・草刈りが生きものの姿を変えていくのを目の当たりにしながら、でも、楽しく谷中のワンダーランド化している、実家の話です。
でもな、正直、今週はきついなあと思いました。
初めてかも。あまりに大変だ。無理感と無力感がよぎります。
やっときがついたかという感じですが。


これで全体の6分の一くらい


いままで、能天気にハイテンションで実家の敷地を這い回ってきましたが、
自分が良かれと思って蒔いたクローバーが想像を超えて繁殖してきたり、
今年も指定外来種のタチスズメノヒエもまたたちあがってきてたり、
そればかりでなく、外来種は、減るどころか、毎年知らないのがはいってきていて、根っこもきついやつばかりです。

そうでなくても、草の勢いがすごい。
きっと関東ならばここまでのことはないに違いない。
関東に行くたびに思っていたの、その土の穏やかさ。
長野でみた野の草はひろひろと風にそよいでいたけれど、
四国ではわさわさと揺れる。いや、もっさもっさ、と言ってもいい。
南の草はすごい。ほんと負けそう。

二日しかない滞在時間で草刈りを完了するのは無理なので、
私のいつもの目標は「とりあえず人が入れなくなるくらい薮にしない」というところで、あちこちまだらに刈ってはきました。

そして二万円弱の草刈機は月曜しっかり働いて火曜日のあさ、
うんともすんとも言わなくなり、やっぱりとうとう尽きた感じ。
軽くて使いやすかったのに。

草刈り前の月曜朝

マニュアル通りに始めた畑も、
そう、もちろんマニュアル通りにはいきませんで、
生き生きと育っていたと思っていたジャガイモはあっという間に
ニジュウヤホシテントウに筋を残してカリカリに食い尽くされ、
かろうじて芋は取れましたが、
食い尽くし繁殖した彼らは、どうも、次の餌場として、
夏畝に入り込んできています。

ナスの花の写真にうつりこんでいた、↑こいつ。

なにかもう、ほんとうにキリがない。
正直、除草剤でも、殺虫剤でも撒きたいぞ。

でも、
いやいや、そうじゃないな。

人の習性として、
つい戦おうとしてしまう。
だから負けそうになる、気分になる。
むきになってる。

ちょっと、一息な。

そう、それでも、3年のプロセスのなか、
うまくいかなかったこともあるけど、
それなり、良かったこともあって、
今むしろ、このくらいの草刈りで済んでいるのは、
雑草地にいろんな草が生え始めているからで、
多分もう少しで、ローテーションのコツも掴めるようになると思う。
色々失敗もしてみないと、学習できないわけだし。
葛との付き合いは、一箇所を残してほぼ、良好、冬場に株をみつけてあるのでまめに出てくる芽を刈り取っています。伸びたツルはクルクルと撒いておけば必要以上には暴れない、ということもわかってきました。(途中できると暴れます)

3年目の圃場は、去年までとはずいぶん野菜の姿が変わってきているし、
味も良くなってる。
人参は土が硬すぎて全然抜けんが、甘い。
一匹も見かけなかったミミズもこのごろはわんさと出てくる。
(それゆえモグラもやってくるが)
一昨年タチスズメノヒエの穂をどうするか悩んで堆肥につんだ、
あれは、去年はそのままにしてカブトムシの寝床になり、
今年は野菜の土の足しにして、そして、そこに四角豆を植えてきました。
それに、ニジュウヤホシもウリハムシも癪に障るがみてると可愛い。
ありあまる雑草があるから、草マルチに困ることはない。
・・・というか、
何が楽しいって、ただ何も考えないで、
一匹の虫のようにそこにいて、ごぞごぞしてる、それだけで
楽しくて、それは今回も変わらないのです。

じゃあなにが辛いかって
そうか、
自分が自然に拒絶されてるような気がしていたからでした。

自然に受け入れるも拒絶するもない。
ただそこに在るだけ。

私もニジュウヤホシテントウのように
また、飛んで畑にいこう。




愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!