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医療・リハビリ・ヘルスケアの専門家集団が、IoTのサービス開発に取り組む理由

ここまでこのnoteでお話ししてきたように、「ノルミル」というサービスは開発技術などを中心にした文脈から生まれたわけではありません。

UTCはこれまで、多くの車椅子ユーザーの方々の生活に寄り添って訪問パーソナルトレーニングを行い、一人ひとりとの深い関わりを通して実感した多くの課題を、どうにか解決したいという「課題解決」を起点としてサービスをつくり、事業を行ってきました。

創業者である代表の菅原は、プロサッカー選手のトレーナーを目指してキャリアをスタートさせた米国公認アスレティックトレーナーの有資格者です。米国のプロサッカーリーグで経験したトップアスリートを取り巻く環境と、帰国後に出会った障害者のリハビリやトレーニング環境のギャップに衝撃を受け、独立・開業を決意。

「プロのアスリートに遜色ないほど、むしろそれ以上に頑張っている人たちがリハビリ・トレーニングを行う環境をもっとよくしたい」と訪問パーソナルトレーニング事業を立ち上げ、おかげさまで多くのクライアント様の身体機能の改善の実績、支持を得て2019年に法人化しました。

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そして菅原の「障害者を取り囲む負を解消し、誰も輝ける社会を作りたい」という想いに共感し、創業パートナーとして参画したのが、前職で菅原と一緒に障害者のトレーニング指導を行なっていた渡部です。

渡部は立ち上げ期の回復期リハビリ病院に勤務する理学療法士としてキャリアをスタートさせました。そこで脳卒中や脊髄損傷の急性期にある患者さんのリハビリを数多く担当し、勤務後はいつも夜遅くまで先輩らと勉強会や研修を行い、難しい症例の患者さんへの効果的なリハビリ介入の方法や、どうすればさらによくなるか?を常に考えて過ごしていました。

当時、自らの技術不足に加えもっとよくなる可能性がある脊損の患者さんも、制度の都合により期限が来たら「退院おめでとうございます」と見送るしかない状況に、葛藤も多かったといいます。

もっと長期的な目線で、回復期リハを終える患者さんとも関わりたい。もっと勉強し、知識と技術をつけ「本当の意味で患者さんの人生をよくするためのサポートがしたい」と、タイミングの後押しもあり環境を変えることを決意。医療機関を飛び出し、自費リハを行なっている一般企業に転職しました。

渡部は理学療法士/トレーナーとして、病院、老人保健施設、一般企業のジム、そして個別訪問と、さまざまな環境や関わり方で障害者や車椅子ユーザーの方々の機能回復を支援してきた経験から、その人の生活空間の中でトレーニングを行うことによって、よりトータルでみたサポートにつながると実感しました。

現在はUTCのCPTO(最高理学療法責任者)として、より多くの方の「行ける」「使える」「できる」環境、機会を増やすために、訪問トレーニング指導と「ノルミル」の開発を行っています。

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今中は大学を卒業後、大阪にある二次救急の病院で病棟看護師として数年間勤務したのちにアメリカの大学院に進学し、アスレティックトレーニングの修士課程を修了して帰国しました。看護師でありながら代表の菅原と同じ米国公認アスレティックトレーナーのバックグラウンドを持ち、医療現場で看護業務に従事する傍ら、個人としてもスボーツ現場におけるメディカルサポートの提供や、スポーツ医学、アスレティックトレーニングに関連するクリエイティブ制作・広報などの活動も幅広く行ってきました。

地域での役割も規模も異なる複数の医療機関での勤務、社会人になってからの海外経験、そして医療従事者としてではないさまざまな活動を通して、「患者さんを自分が知る疾患や病態などに当てはめて見るのではなく、生活者としての"その人自身のありたい姿"の実現に寄り添った、総合的なサービスやサポートを提供できるプロフェッショナルでありたい」と考えるようになりました。

ジャパン・アスレティックトレーナーズ機構が主催した国際学会の実行委員会活動で菅原と出会い、法人化以前よりUTCの理念に賛同し交流を続けてきましたが、UTCがスタートアップとして事業を拡大するタイミングでチームに参画し、特に運動器疾患とスポーツ医学を得意とする医療従事者/ヘルスケアの専門家として事業に携わっています。

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このように、UTCは身体機能改善を含めてその人の生活をトータルでサポートする専門家で構成されたチームです。

直接お会いしてトレーニングやケアを提供できる人の数はどうしても物理的に限界がありますが、眠っている機能をもっと回復できる可能性がある人はこの日本の中だけでもたくさんおられます。その人たちの課題を効果的に解決するサービスを、より広く届けるために「ノルミル」が生まれました。

この先、事業を通してサポートできるユーザーの数が何万人、何十万人という規模になっても、ひとりひとりの人生に寄り添って彼らからの声を一番大事にしたいという思いは変わりません。現在、システムやハードの開発は外部に委託し、臨床試験を繰り返し実施しながら手探りでサービスを作っていますが、思うようなスピードでなかなか開発が進まないという葛藤もあります。

何よりユーザーにとって一番使いやすい、寄り添ったサービスをよりスピーディーに作っていくために、これからUI/UXデザインも含め開発のプロフェッショナルの方に、ぜひ私たちのチームに加わっていただきたいと考えています。我々が持つメディカル・ヘルスケアの専門性と、プロダクト・サービス開発の専門性がかけ合わさることで、福祉業界や障害者を取り巻く環境を大きく変えていけると信じています。

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UTCでは、私たちのビジョンに共感し、力を貸してくれる仲間を募集しています。少しでもUTCの取り組みが気になった方、まずは話を聞いてみたい!という方は、以下のリンクのページ下にあるボタンから「カジュアル面談」にエントリーができます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。


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