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【詩】不運だったのかな

ラインにならび

スタートの準備をする

ぱんっという音がして

駆けだそうとしたら

思いっきりずっこけた

慌てて顔を上げて起き上がったけど

最初にスタートラインにならんでいた

みんなの背中は

はるかかなただ

急いで全力で走ったけど追いつかない

顔を真っ赤にして走ったけどビリだった

自分は不運だったのかな?

あまりに恥ずかしいので

みんなから離れて歩く

誰とも話したくない

誰にも会いたくない

水を飲みにいくと言い訳をして

ひとりぼっちになった

速かったね

とつぜん話しかけてきたのは同じクラスの子

保健室に行こう

クラスの子が指さす方を見る

真っ赤な血が流れていた

保健室にいくと先生がにっこり笑って手当をしてくれる

クラスの子も一緒にいて怪我の手当てを手伝ってくれた

がんばったね

速かったね

あと少しだったね

傷口にいたくてしみたけど

消毒の臭いがやさしい

ビリっけつだったのにな

自分は不運だったのかな?



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