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十字軍物語

塩野七生さんの著書です。

ローマ人の物語シリーズを読み終えた後、『ローマ亡き後の地中海世界』を読了しました。私自身に知識がないのもありますが、塩野さんの著書は1冊1冊の内容が濃く、読むのに時間がかかりました。

塩野さんの本は図書室にまだまだおいてあります。

今、手にして読み進めている本は『十字軍物語』シリーズです。ハードカバーで3冊、現在2冊目を読み終えました。

1巻では、ヨーロッパで第一次十字軍が結成され、イスラム教徒がひしめく土地へ乗り込みイェルサレムの解放という目標を達成します。

個性豊かな諸侯がそろい、それぞれ自分の思うように進めていこうとしますが、イェルサレム解放という目標の前では一致団結します。

イェルサレムを解放した後は、十字軍の国となり、今度はイェルサレムを奪還しようとするイスラムたちから守る方にまわります。

2巻では守り切れずにイスラムに明け渡してしまいます。第一次十字軍のメンバーはそれぞれ、優秀だったためイスラムをきりきり舞いさせました。ですが、それぞれ、寿命を迎えあの世へと旅立っていきます。

優秀で強い騎士たちが残っているものの、やはり最初のころの強さは翳りを見せ始めます。十字軍側の人材が減り始めたころ、イスラムではヌラディンやサラディンといった優秀な人材が姿を現しました。

イェルサレムの王ではありませんが、最後にイェルサレムに立てこもって闘ったバリアーノ・イベリン。イスラムの大軍を前にして、腹を括ったイベリンは、サラディンに会談を申し込みました。イェルサレムに住む住人たちの身代金の交渉を行うためです。

イスラム人やイスラム教に改宗している人間であれば、サラディンは命を奪うようなことはありません。ですが、キリスト教であり、フランク人と呼ばれる人々は、殺害か奴隷の対象となります。

イベリンはこのすべての人たちを救う気で交渉を開始しました。

イベリンが用意できた身代金だけでは足りません。フランク人すべてから集めても足りません。足りないお金はサラディンとその弟、アラディールがポケットマネーから払うと約束してくれました。

イベリンは優れた将であっただけでなく、サラディンに敬意を払ってもらえるだけの人柄や魅力を兼ね備えていました。

身代金の交渉に入る前に、イベリンはイェルサレムを破壊しつくして何も残さないと脅すんですね。どうなるんだろうとドキドキしました。

次は第3巻、イェルサレムを奪還したサラディンに対して第三次十字軍が剣を向けます。


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