【読書】いちねんかん➁
畠中恵さんの作品、しゃばけシリーズ最新作『いちねんかん』。
今日は第3話目「おにきたる」を読みました。
体の弱い若旦那が住む江戸に、怖い流行り病がやってくるという知らせが届きました。九州から京・大阪の上方を経て、病を運ぶ疫鬼が百万の人が住む江戸へやってくると聞き若旦那たちは対策を立てます。
早い時期から病によく効く薬を安く売り、流行り病で苦しむ人を減らそうというのです。それもこれも、若旦那が病にうつっては大変という兄やたちの愛情から出たアイディアです。
若旦那は薬種問屋なので薬の調合は得意です。若旦那の病を癒すため方々から薬をかき集めていますので、薬を調合するための生薬も豊富にそろっています。その上、若旦那は妖と深い縁があるということもあり、妖や神々が持っている珍しい薬草も手に入ります。
この新しく調合した薬は飛ぶように売れ、病によく効くと評判になりましたが、やっかいなお客様も引き寄せてしまいました。
疫鬼と疫病神。
若旦那が眠る離れの庭でにらみ合っています。彼らが去ってくれなければ、江戸から流行り病はなくなりません。病で苦しむ人が増え亡くなる人の数も多くなります。
このままでは、若旦那がやっかいな病にかかってしまうと慌てました。
困った時の神頼みではありませんが、疫病神は神様なので神々のことは神様に頼もうと、顔見知りの大国主命様の元へお供え物を持ってお参りに行きます。
そこにいたのは、大国主命様だけではありませんでした。もっと大変な神様が長崎屋で起こった話を聞き、怒った神様が長崎屋へ来てしまいます。
だんだんと冬らしい気候になってきたので、体には気をつけないといけませんね。
『いちねんかん』が出版されたのは2020年の7月ですが、読んだのが12月なので、この時期らしい話だなと思いながら読みました。
毎回毎回、事が大きくなり、事件に関わる存在も大物になります。若旦那は妖の血を引いてはいますが、妖術が使えるわけではありません。さらに体が弱いので普通の人よりも生きにくいです。
そんな若旦那が、知恵と勇気と妖たちの協力を得て、毎回見事に解決していきます。
今回はどうやって解決するんだろうって楽しみながら読んでいます。
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