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彼岸花を見かけるようになりました

 彼岸花(ひがんばな)、またの名を曼殊沙華(まんじゅしゃげ)と呼びます。9月から10月にかけて見ごろを迎えるようですが、その年の気候によっても、違いがありそうですね。

 毎年、彼岸花に目がいくのは、夏から解放されたと安心する時期のような気がします。風の涼しさが本格的になり、セミの声はいっさいしなくなり、秋の虫の音が昼も夜も響きわたる時期です。

 秋の日差しは明るく、夏とはいわないまでも、汗ばむ季節でもあります。夏に逆戻りしたんじゃないかと思うときがあっても、湿度の低さに、やっぱり秋になったのだと実感します。1年のでも過ごしやすい時期ですね。

 夏の暑さから解放されたとばかりに咲く秋の草花。

 彼岸花は、赤色を見かけることが多いかもしれません。白を見かける機会は少なく、ずいぶん経ってから、白の彼岸花があるのだとり知りました。ほかにも黄色やピンク色もあるそうです。

 赤や白といったイメージが根強くある私にとって、ピンクは、もう別の花の種類のような気がします。

 彼岸花が咲く時期は、ちょうどお彼岸の季節。今年、2022年は、9月20日から9月26日までの7日間です。お墓参りをする時期でもあることから、彼岸花(ひがんばな)と呼ばれました。また、お墓に彼岸花が多く植えられていますが、これは昔の日本では土葬が当たり前だったからです。彼岸花の球根には毒性がありますが、この毒が遺体を動物から守るようにと植えられたようです。

 知識として知ってしまえば、お墓のまわりに彼岸花が多い理由がわかります。ですが、何も知らなかったときは、彼岸花が亡くなった方に寄り添っているかのように見えていました。そして、死者と生者との、超えてはいけない境界線になっているのだと、神聖なようで怖いイメージもありました。



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