【詩】女神のお顔
ぱらぱらと葉っぱがおりてくる
夏の太陽にまけて
黄色く茶色っぽくなった葉が
これからくる季節を先取りして
桜並木の遊歩道を埋めていく
見上げれば太陽の日差しはまだ強く
枝から離れる葉っぱにもう少しがんばってほしい願ってしまう
ぱらぱらと降りてくる木の葉の陰には動かなくなったセミ
そっと視線を外してうっすらとした木陰で涼をとる
見上げた積乱雲の向こうに誰かがいるような気がした
秋を運ぶ女神のお顔が
大きな白い雲から
でてこようかでてこまいか
考えるような困ったようなお顔が
見えたような気がした
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