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【読書】『注文の多い料理店』~怖かった童話の話~

 名作中の名作。宮沢賢治の作品『注文の多い料理店』は、どこかで読んだことがある方も多いでしょうね。学校の教科書に載っていたでしょうか。読書感想文の宿題に出されたでしょうか。

 図書室でも、本屋さんでも取り上げられることの多い作品です。

 私は小学生のときに読んだのだったと思います。まあ、ぞわっと怖いお話ですよね。

 山奥に入って来た紳士ふたりは、案内人の猟師とははぐれてしまいます。ふたりの連れていた白い犬も死んでしまい、とうとうおなかも空いてきました。

 そこで紳士ふたりが見つけたのは、「西洋料理店 山猫軒」。「山猫軒」ってしゃれてますよね。ですが、山奥にレストランがあるなんて信じられません。それでも空腹をなんとかしたいふたりは、不審に思いながらも山猫軒の扉を開けてしまいます。歓迎の文句と注文が多いことをお詫びした看板の後、いくつもの扉を開けていく紳士ふたり。

 扉を開けるたびに紳士ふたりは、レストランの妙なお願いを聞いていきます。そのお願いの奇妙さに、どこで読者は気づくでしょうか。

 紳士ふたりが気づいたときは、もう後の祭り。引き返そうと思っても扉は開きませんでした。

 ドキドキしながらラストまで、小学生の私は読んでいきました。

 大人になった今でも薄気味の悪さを感じます。

 奇妙で不思議で、警告を感じる物語です。

 

 

 

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