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【読書】もしものせかい

『もしものせかい』、ヨシタケシンスケさんの絵本です。



この絵本の評判を知らないまま図書館で手に取り読みました。ひとりの男の子がお布団で眠っているのですが、その男の子の持ち物を猫が持ち去ってしまうんですね。

その男の子の持ち物が、お別れの挨拶をするんです。これからは、自分は"もしものせかい"に行ってしまうと。寂しいけれど、もう一緒にはいられない。だけど大丈夫なんだよと伝えます。

成長するにしたがって、選ばなかった未来というものが無数に存在することに気づくかもしれません。それどころか、自分がどれだけ願っても、握っていたくても、離れて行ってしまう未来も存在します。

あのひとがいる未来。

あっちの自分を選んでいた未来。

考えだしたらきりがないほど、選ばなかった未来があふれてしまい途方に暮れることがあります。

手の中に残らなかったものは、"もしものせかい"へ移動してしまった。慰められたくない、理解してほしくない喪失感にも寄り添ってくれる。やさしく肩を叩いたり、腕をさすってくれるような絵本です。

絵本ナビのレビューでも、"よかった"の声が届いています^^


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