57の初夢は母でした

画像1 俺の名前を呼びながら階段を上がってきて二階の俺の部屋まで来た母は、俺が大学時代に友達と三重に旅行に行った時に土産に買った黒真珠の首飾りをつけた喪服姿だった。髪の色は白髪に少し色を入れていて黒真珠の輝きと近い青銀だった。「てるくん、」と母は言った。苦言やましてや叱りごとはいっさい言わない親だったが声のトーンや表情でなんとなく想いは伝わってくる。あ俺は今かあさんに心配させてることがあるんだなと。だいじょうぶ。と言って俺は笑った。それならいいわとかあさんは笑った。

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