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#6 大人の勉強法

しくじり課長のうたたねです。

私のnoteでは、これからの人生設計のために読んだ本を紹介し、そこから学んだことや考えたことなどを書き溜めていきます。

今日取り上げる本は「一生頭が良くなり続けるすごい脳の使い方」です。

あれだよ!あれ!

40代もいよいよ後半にさしかかろうとしている私ですが、最近何かと言葉に詰まることが増えてきました。皆さんはいかがでしょうか?

テレビで見る芸能人の名前が出てこないことは当たり前。職場の同僚の名前すら出てこないことがありますし、目の前で話している相手の名前も出てこないことがあり、話している内容よりも「名前なんだっけ・・・早く思い出せ〜」と名前を思い出すのに必死なことがあります(笑)

会議では自分で作成した資料なのに、スライドが変わった途端、「あれ?ここで何を話そうとしてたっけ?」と頭の中が真っ白に(汗)

調べたいことがあってググろうとしたのに、検索ワードが頭の中に思い浮かんでこないこともあります。調べたいことは頭の中でイメージがあるにも関わらずです(泣)

そして、決まって思うこと、発することは「あれだよ!あれ!」なんですよね。頭の片隅には記憶として残っているはずなのに、頑張ってもなかなか引き出せないもどかしさといったらありません。

記憶の引き出しが錆びついて開かないこの状況は、今の私にとって最も歳を感じる出来事になっています。

中年の脳に伸びしろあり!?

学生の頃は、テスト範囲の教科書の内容をほぼ丸暗記することもできたのに、今では難しくもなんともない「人の名前」すら出てこない私。

これが歳を取るということなのか?

記憶力はこれからも弱っていく一方なのだろうか?

そんな不安が頭をよぎりますが、脳科学的には全くそのようなことはなく、むしろ中年の脳こそポテンシャルが高く、まだまだ伸びしろがあるというんです!

えっ、本当に!?って思いませんか?

でも、本当に本当らしいです!
こんな朗報はないなと、この本を読んで思いました(笑)

一般的に私たちが大人になるのは、成人式を迎える18〜20歳くらいをイメージしますよね。心身がある程度成熟し、自分の価値観が形成され、自分で物事を考えて行動できる。いわゆる、自律した生活を送れるのが大人のイメージです。

ところが、脳にとっての成人式は、そこから10年後の30歳くらいらしいです。30代でようやく一人前の大人の脳になるのです。

しかも、30代がピークということではありません。
むしろ生涯にわたって成長し続けるそうです。

つまり、30代で成熟した脳は、ここからが本領発揮!
私たちの脳力は30代以降に本来の能力を発揮するのです。

それでも、なぜ記憶力が下がったと感じてしまうのでしょうか?

学生脳と大人脳

脳は生涯にわたって成長し続ける。
それなのに、加齢によって記憶力の低下を感じてしまう。

このギャップはどこから生じるのでしょうか?
そのヒントは脳の使い方にあるそうです。

子供の頃、友達に頭を叩かれた時に「今、脳細胞が死んだわ。頭悪くなったらお前のせいやからな〜」なんて言ったことないでしょうか?

実は、この脳細胞の数は叩かれなくとも、20歳を過ぎた頃から減少し始めます。でも、脳細胞が減っても脳の成長が止まり、脳力が下がるわけではありません。

脳力を上げ、脳を持続的に成長させるには、脳のネットワークを発達させることがとても重要になるとされています。

皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、脳は場所(脳番地)によっていろいろな役割を持っています。

・思考系脳番地:物事を考える時に働く
・理解系脳番地:目や耳から入ってきた情報を理解する時に働く
・記憶系脳番地:記憶したり、思い出したりする時に働く
・感情系脳番地:喜怒哀楽を感じて表現するときに働く
・伝達系脳番地:コミュニケーションを通じて意思疎通を図る時に働く
・運動系脳番地:身体を動かす時に働く
・視覚系脳番地:目で見たものを脳に集積させる時に働く
・聴覚系脳番地:耳で聞いたことを脳に集積させる時に働く

一生頭がよくなり続けるすごい脳の使い方(加藤俊徳 著)

脳のネットワークを発達させるというのは、これらの脳番地をそれぞれ連携させて使いこなすことを指します。

幼少期や学生期は、これらの連携はまだまだ未熟ですが、1つ1つの脳番地のポテンシャルが高いので単独で使いこなしても脳力を発揮することができました。学生時代にテスト範囲の教科書の内容を丸暗記できたのも、記憶系脳番地が単独で対応しても十分にこなせたからなのでしょうね。

一方、大人になってからは脳番地の連携が力を発揮するポイントになります。単に事象を記憶するのではなく、その事象が持つ意味を思考系や理解系脳番地を使って考えて理解し、伝達系脳番地を使って誰かにその事象を咀嚼して伝えられるようにし、そういう一連の経験を感情系脳番地が蓄積するといったように、一つの事象を多面的に捉えて、お互いの脳番地同士でキャッチボールをして連携を深めていくことで記憶に定着しやすくなります。

つまり、各脳番地の基礎力を高めてきた「学生脳」と培われた基礎力を使って連携力を高めている「大人脳」では、同じ脳であっても使い方を変えないといけないわけです。

そして、この連携力を発揮するには、それぞれの脳番地が期待される役割を果たしてくれないといけません。ところが、脳番地の困ったところはサボり癖があるところ。使わずにほったらかすと、すぐにサボってしまって脳番地同士のキャッチボールがうまくいかなくなります。

ここまで読んで頂いたら、お気付きかもしれないですね。

そうです。年齢を重ねて記憶力が低下したと思っているのは思い込みであって、実は記憶させる時に大人脳の使い方をしてないがために、どこかの脳番地がサボってしまっている可能性が高いのです。

中でも記憶系の脳番地は、他の脳番地の働きが悪いと出番が減ってしまい、これ幸いとばかりにどんどん怠けるらしく、そのせいで記憶力が低下したという錯覚に陥ってしまうそうです。


大人脳を使った勉強方法

前述の通り、大人脳は様々な脳番地を連携させることが、脳力を発揮させるためのポイントになります。

つまり、何かを記憶しようとする時、頑張って覚えよう、覚えようとして、記憶系脳番地ばかりを使っても学生の頃のようにはなかなか覚えられません。

それよりも、記憶したいことが意味することなどを自分なりに考えて思考系脳番地を働かせ、自分が納得できる形で理解できるまで理解系脳番地も働かせる。この過程には理解するための情報が必要ですから、視覚系や聴覚系の脳番地を使って情報を集め、整理したことや理解したことを伝達系脳番地を使ってアウトプットしてみる。こうした脳番地の連携が大人になってからの記憶力アップには必要となります。

皆さんは本を読んで勉強する時、ここは大事だから覚えておこう!と言う時にどのようなことをするでしょうか?

付箋を貼ったり、蛍光ペンで線を引いたりしていませんか?

実はこの行為、視覚系脳番地以外はほとんど働かないらしく、大人にとっては非効率な覚え方のようです。

いわゆる、勉強したつもりになるやつですね(泣)

そうならないようにするためには、やはりどの脳番地を働かせるか意識することが大切になります。

とりわけ、思考系・理解系・記憶系の脳番地の連携は重要です。「これはどういうことだ?」「なぜこうなるの?」といった思考をめぐらし、「なるほど!」「そういうことか!」と腹落ちすると、記憶系脳番地としては残すべき情報と認識してくれるわけですね。

あと、記憶系脳番地は感情系脳番地が働いてくれると強化されるようです。当たり前だと思いますが、楽しくないなと思いながら勉強するより、好奇心を持って楽しみながら勉強した方が捗るものです。この「楽しい」や「ワクワクする」「好き」といったポジティブな感情を伴って入ってきた情報は、記憶系脳番地にとっても残しておきたい情報になります。

加えて、記憶系脳番地は繰り返しインプットされてくる情報は、大切な情報だと認識してくれます。そのため、反復して何度も復習することが大切です。1日2時間詰め込んで復習するよりも、1日10分の復習を12日間かけて行った方がトータルの復習時間は同じでも記憶の定着は後者の方が良いことになります。

ここまで読んで頂けた読者の方の中には大人脳ってめんどくさいやつだなぁと思われる方がいるかもしれませんね。学生の頃のように何でもすぐに吸収できるスポンジのような脳が良かったと思われるかもしれません。でも、あらゆる脳番地を活用して勉強することが大切になってくる大人脳は、ある意味勉強の本質をついているのかもしれません。つまり、勉強の目的は内容の暗記ではなく、内容を理解して私たちの生活の中でどのように使い、それによって自分の生活や価値観の幅をどのように広げ、豊かにしていくかにあると思います。

また、時間をかけてじっくりと勉強できるのも、もしかしたら大人の特権かもしれません。特に生涯学習として取り組むものは、学生の頃のように明確な期限があるわけでもないですから。

なので、たとえ歩みはゆっくりであっても、興味のあることにじっくり時間をかけて学び、あらゆる脳番地をフルに動かす。そうすることで「あれだよ!あれ!」と言ってしまう回数が増えないようにしたいものですね。それが遠回りのように思えても、結局は脳の若さを保つ近道なのかもしれません。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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