【読書レポ】福岡市が地方最強の都市になった理由(都市経営プロフェッショナルスクール)
※個人の見解です。
やっと動き出します。
都市経営プロフェッショナルスクール_北陸富山キャンパスを受講させていただいており、受講プラグラムのひとつに「課題図書の読破!」があります。
(なんと、30冊以上)せっかくなので、読書レポを。
課題図書のまとめや読書感想というより、本を読んだ上で「自分なら、自分の地元(南砺市)なら」という視点で書いていきます。
1冊目は「福岡市が地方最強の都市になった理由」
意味深な、衝撃的な、興味をそそるタイトルです。
行政関係の方、まちづくり的なことに興味のある方にはぜひ読んでいただきたいです! この本は
6章からなっています。
第1章 まちづくりは「常識」を疑え!
第2章 福岡市は「ここ」がすごい!
第3章 福岡市5つの「常識破り」
第4章 福岡市を変えた10の「覚悟」
第5章 経営視点で見える「福岡メソッド」
第6章 福岡市の「制約」と「未来」
はい、突然ですが
あなたの住む都市圏ってどこですか?
って聞かれるとどう答えますか。
北陸? 富山県? 南砺市?
都市プロでは、それぞれの「都市圏」について学習する機会がありました。けっこう市町村名を言いがちなんですが、例えば南砺市は「富山都市圏の一部」が正解です。(ドヤ)
福光都市圏なんて言葉もあるようですが。↓
https://townphoto.net/toshiken/t-toyama.html
個人的な意見ですが、実態として南砺市の一部は「金沢都市圏」に含まれるのではないかと考えましたが、その話はまたいつか。これ、考えると結構面白いです。鳥の目と虫の目。
そんな我らが都市経営プロフェッショナルスクールのコーチ、⽊下 ⻫さんが書かれたのがこの本です。エリアや、都市圏というものについてまとめることの教科書です。
さて、福岡市は転職休暇日本一周ツアーの際に訪れて、「めっちゃご飯がうまい!」という思い出がありますが、都市としてめっちゃすごいんです。交通結束がとてつもない、公民連携の歴史がすごい、スケトウダラがとれないのに明太子が美味しい、若者特に女性中心に人口が増えている!
「ま、福岡市は九州で一番都会だからね」と思ったらそうではない。(なかった)
明治維新で活躍した薩摩(鹿児島)、戦前は国の出先機関が集中していた熊本県、工業化で成長した八幡(福岡県北九州市)を経て、2000年代から評価が上がってきて、今はみんなが九州の中心と認める福岡市です。九州の中心地は動いています!
この本では、福岡市が九州の中心のポジションを得るに至るまでのことがいろんな時間軸と空間軸、政策や人物などをまとめて紹介されていますが、
特にココが大事
と思ったことと、地元でできればと思う点を、ネタバレしない程度に書きます。
「競争と協調」
福岡市の天神にある新天町商店街には「1業種2店舗以上」というルールがあるそうです。き、厳しい。競争があるところに人が集まるという考え方だそうで、己を厳しく鍛える仕組みです。しかし、仲が悪い訳ではありません。福岡自体をPRするために、商店街だけではなく、博多・天神、そしてオール福岡で「買い物をするときは福岡で」と、チーム一丸となって宣伝し、最終的には小倉(福岡市から約70km)まで宣伝車で攻めたそうです。競争と協調を大胆に使い分けて、地域にお金が落ちるようになる。自分ごととして考えると、南砺市から約70kmのエリアは粟津(石川県)、魚津市に相当します。自分なら、そのエリアまで集客するか。。。富山駅から見ると、親不知(新潟県)や野々市(石川県)に相当し、福岡市(博多・天神)の商いへの覚悟を感じました。
南砺市は合併によってできた市なので、それぞれの地域の個性は強く残っており、それが魅力です。ただ、世界地図で見ると同じ点みたいなところに住んでいるので、エリア内では競争力を高めつつも、外向けの宣伝は南砺市、富山県、北陸などなど、協調せねばと改めて思いました。
もうひとつは
「川原俊夫さん 〜オープンイノベーションの先駆け〜」
川原俊夫さんは、明太子でおなじみ「ふくや」の創業者です。辛子明太子を発明した方と言われていますが、すごいのは「製法を公開した」ということです。今風に言うとオープンイノベーションですが、僕が社長なら売り上げが減りそうで、怖くてできないと思います。調味料の配合と粉唐辛子の製法だけは企業秘密として公開しなかったとのことです。そのおかげで辛子明太子は参入が増えて市場が拡大し、ふくやの明太子はとても美味しいので更に売上が伸びるという好循環が起きたそうです。自信があったんですね。
そのような取り組みが、商売をみんなで広げていくという考え方につながり、今の福岡市を作り上げたひとつの要因になったのではないかと思います。福岡市は第三次産業比率が高く、実はIT系の企業も多く伸びています。川原イズムが今も息づいていて、サービス業を中心に経済活動が拡大していっているのかな、と想像します。また、「中洲流」の立ち上げにも貢献されました。明太子の開発とオープンイノベーションによって地域内のつながりと経済成長を生み出し、儲かったお金を地域へ再投資する。お金が循環する仕組みを作り、エリア価値や住民の幸福度を上げるという三方よしの実業家でした。
自分も儲かるし、周りも儲かる。それが矛盾しない。更に地域に投資する。社長ではありませんが、僕も自分ができることを。
初回はこの辺まで。
もしかすると、この本を買いたくなるかもしせません。
そんな時は、Amazonやメルカリではなく、南砺市の書店まで。
https://note.com/utashiki/n/nbe8d78c1f794
↑読書レポについて
↑転職休暇に妻と日本1/4周した話(福岡市も行きました。明太子うまい。)
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