萩原詩子

建築・まちづくり・アートを主なフィールドとする編集者&ライターです。幼少時から全国を転…

萩原詩子

建築・まちづくり・アートを主なフィールドとする編集者&ライターです。幼少時から全国を転々として育ち、5府県7市・東京6区に居住経験あり、引越歴19回。2016年に東京から北九州・小倉に移住しました。ここでは建築とアートと旅を楽しむための情報をお伝えします。

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    これまでにWeb上で書いた記事リンクをカテゴリー毎にまとめていきます。『建築が語る世界の都市』講座レポート、北九州関連、DIYリノベーション、まちづくり、歴史的建造物の保存活用などを予定。

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春日大社に、杉本博司を見に行く。

特に信仰心があるわけではないのだけれど、月初めの行事としてここ数年、近くの神社への朔日参りは欠かさない。伊勢神宮と出雲大社の式年遷宮も見に行った。その程度には、神道文化に関心を寄せている。 まだ春浅い2月下旬、下記の展覧会を見るために、春日大社を訪れた。奈良には幼少時から繰り返し行っているのだが、萬葉植物園や飛火野の記憶は呼び起こせるのに、本殿は思い出せない。もしかして初めての参詣だったかもしれない。 この展示に興味を持ったきっかけは、たまたま目にした《春日神鹿像》の画像

    • 観れば撮りたくなる写真展。「永遠のソール・ライター」

      【7月1日追記:7月22日から9月28日までアンコール開催されます!】 Bunkamura ザ・ミュージアムで2020年3月8日まで開催中の『永遠のソール・ライター』展を観た。タイトルの写真は、その帰り道に撮ったものだ。冷たい雨、ショーウインドウ、色鮮やかなレインコートが、ソール・ライターを連想させた。 Bunkamura ザ・ミュージアムのソール・ライター展は、2017年に次いで2回目だそうだが、私はその名を知らなかった。その名の響きに惹かれて、限られた東京滞在の時間を

      • オリンピック・イヤーに観て考えたい、インポッシブル・アーキテクチャー展

        2019年2月から全国を巡回している「インポッシブル・アーキテクチャー展」。現在、最後となる大阪・国立国際美術館での展示が行われています(2020年3月15日まで)。オリンピック・イヤーに観て、考えるにふさわしい展覧会です。なぜなら、企画を決定づけたのが、ザハ・ハディドによる「新国立競技場」案がキャンセルされたことだったから。 私は広島展で見たのですが、会場にはザハ案のCGが出ているだけでなく、風洞実験模型や実施設計図書も展示されていました。ザハのスタジアムは決して「インポ

        • 4つの大型公共建築を手掛けた北九州市で磯崎新氏が講演(2019/11/18)。以下抄録

          2019年に“建築界のノーベル賞”と呼ばれるプリツカー賞を受賞した磯崎新氏(以下、敬称略)が、同年11月18日に北九州国際会議場(上の写真、1997年竣工)で記念講演を行いました(北九州市主催)。磯崎氏はこの会議場を含め、北九州市で美術館・中央図書館・総合展示場という4つの大きな公共施設を手掛けています。講演は無料でしたが、抽選のため、多くの人が聴けなかったとのこと。以下に内容のポイントをまとめます。あくまでも私の記憶と理解に基づくものであることをご了承ください。 磯崎が設

        春日大社に、杉本博司を見に行く。

        • 観れば撮りたくなる写真展。「永遠のソール・ライター」

        • オリンピック・イヤーに観て考えたい、インポッシブル・アーキテクチャー展

        • 4つの大型公共建築を手掛けた北九州市で磯崎新氏が講演(2019/11/18)。以下抄録

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          【LIFULL HOME'S PRESS】建築史家・倉方俊輔さんによる「建築が語る世界の都市」講座レポート記事一覧

          大阪を拠点に建築ツアーや講座を企画・主宰するClub Tapが、建築史家で大阪市立大学准教授の倉方俊輔さんを招いて開催中のロングランセミナー、「建築が語る世界の都市」(全15回)。定員30名の会場だけではもったいなくない? と、Webマガジン「LIFULL HOME'S PRESS」上でレポートを連載中です。以下、順次リンクを貼ってゆきます。 第1回:ロンドン--市民の誕生からオープンハウスロンドンまで第2回:シカゴ--アメリカ建築の聖地 第3回:ブラジル、アルゼンチン、チ

          【LIFULL HOME'S PRESS】建築史家・倉方俊輔さんによる「建築が語る世界の都市」講座レポート記事一覧

          村野藤吾「八幡市民会館」を巡って

           上の写真は、北九州市にある「八幡市民会館」の2019年2月時点の姿です。2016年3月末に閉館されてからすでに3年。長く使われないままの建物は、荒廃が進んでいるように見えました。  「八幡市民会館」は、20世紀日本を代表する建築家のひとり、村野藤吾による1958年の作品です。自ら「八幡出身(生地は唐津)」と語った村野が故郷に遺した作品として、また、戦災で甚大な被害を被ったかつての「八幡市」の復興を象徴する建物として、郷土史的にも重要な建物です。  私が東京から北九州市に

          村野藤吾「八幡市民会館」を巡って