ジェンドリン哲学①
暗在なるもの…
ジェンドリンの哲学では、まだ、まだハッキリとは意識できないけど、
なんとなく、漠然とした感じに焦点をあてる技法がある
それを、「フォーカシング」という…
ロジャースと違って、ジェンドリンは
フロイトの概念を取り入れていたりする…
無意識という存在だ
彼は、漠然としたなにか、暗在なるものへ、焦点を当てようとした
それは、自分でもできるし、カウンセラーがいてもできる
本来、フォーカシングは
フォーカシング簡便法のルーティーンではなく
カウンセリングの傾聴の中で、行うものらしい…
例えば、
僕らは、なにかを選択する時
アタマで考えれば、合理的には正しいけれど
なにか違和感を感じることがあるだろう
これは、フェルトセンスである
もやもやする感じ、そのもやもやを晴らそうと
僕らは、なんども、それを象徴化して、違和感をとろうとする
象徴化とは、「ハンドル」、名称をつけるだ
なにも、言葉でなくてもいい、音声やイメージ、身体のポーズなど
なんどもやり取りするなかで、ぴったりとはまるものがある
つまり、もやもやする感じに象徴化したものを当てはめてみる
すると、なんか違うとか、きっとそうだという感じがある
これは、アタマで合理的に考えるのでなく、身体全体で近いとかそうでないとかいうレベルのものである
もやもやの正体がハッキリと分かった時、ぴんとくる感じがある
そして霧が晴れたように、心地よい感覚に誘われる、「フェルトシフト」という
精神分析が定義した内容モデルのように、僕らの抱えているものではなく、流動的に流れて、常に変化するというのが、ジェンドリンの提唱したプロセスモデルなのである
フォーカシングは一人でもできる心理療法
もやもやする感じと象徴化の繰り返し
身体感覚に照合して、ぴったりくる感じを捜す、いわば、連想技法のようなものである
参考文献『ジェンドリン哲学 フォーカシングの根底にあるもの』コスモス・ライブラリー