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真の文学系ロックバンド「エリーツ」をお薦めさせてくれないか
普段Twitterで「エリーツはいいぞ」と言っているのですが、「具体的にどう良いの?」という方に向けたレコメンド記事がこちらになります。
ロックバンド「エリーツ」
プロフィール
2019年、家でコツコツ原稿を書いてばかりいるのに飽きた作家たちによって結成された文学系ロックバンド。メンバーは海猫沢めろん(G)、佐藤友哉(Vo, Gt)、滝本竜彦(Vo, Key)、ロベス(Ba)、pha(Dr)。音楽活動以外にもYouTubeや同人誌などマルチに活動している。(公式noteより引用)
公式noteにもあるように、作家と編集者で構成されたロックバンドです。「真の文学系ロックバンド」のキャッチコピーは伊達じゃない。
すぐに知りたい人向け
音楽
「おやすみマイエンジェル」
初めて見たMVがこれでした。一発でエリーツの空気感かわかる良いMVだと思います。
これで「良いじゃん」と思った人は今すぐライブに行きましょう。
ライブでも定番の曲です。開幕の滝本先生の瞑想(これは後述します)の後に演奏することが多いイメージ。
「零式」
こちらもライブの定番曲です。盛り上がる! 楽しい! ギターが格好いい!!
「Beats for Elites」
なんと五人全員がラップをやる曲です。多才!! 筆者一押しの曲です。
「髑髏砂漠」
タイトルに負けず、とても疾走感のある曲です。ギターボーカル・佐藤友哉先生の「砂漠は危険でいっぱいだー!」いいよね……。
「ECCO エコーのテーマ」
滝本竜彦先生が執筆した「ECCO」に佐藤友哉先生が歌詞を作詞した曲です。滝本先生の寄り添うような運指は、ライブだけの見どころです。
もっと深く知りたい人向け(※筆者の濃いこだわりが入ります)
佐藤友哉(Vo,Gt)
佐藤 友哉(さとう ゆうや、1980年12月7日 -)は、日本の小説家。北海道千歳市出身。
ミステリーやホラー、ヤングアダルトの定石から意図的に逸脱したエンターテインメント小説でデビューしたが、近年では純文学をメインに活動している。
ギターとボーカル、主にライブのMCを担当している作家の方です。ギターヒーローでありつつも、自他ともに認めるかわいい人。
エリーツは五人全員が歌えますが、その中でも歌唱はこの方が担当するイメージです。
個人的にアンバランスな作家性のイメージがあったので、ライブでの元気なキャラのギャップに、ひょっとしたら一番びっくりしたかもしれません……。
おすすめ本
「灰色のダイエットコカコーラ」
佐藤友哉を初めて手に取ったのがこの本でした。筆者が大学生時代、まともに働かずネトゲばかりしていた時期だったので、刺さりました。そういう小説です。
「フリッカー式」
最近復刊しました。デビュー作です。この小説に類似する他の小説を読んだことがないです。鮮烈でした……。
滝本竜彦(Vo,Key)
滝本 竜彦(たきもと たつひこ、1978年9月20日 - )は、日本の男性小説家。北海道檜山郡上ノ国町出身。専修大学文学部中退。血液型O型。
2001年、『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』で第5回角川学園小説大賞特別賞を受賞して小説家デビュー。その後、2作目となる長編小説『NHKにようこそ!』や、エッセイ『超人計画』を発表。
引きこもり、オカルト趣味、自己啓発など、サブカルチャー系のガジェットを駆使した青春小説で人気を博す。
ボーカルとキーボード、それと瞑想パートを担当する作家の方です。
この方はなんといっても「瞑想」、エリーツは開幕にまず滝本竜彦先生による「瞑想」から入ります。この瞑想は観客もやります。
えっ? と思う人もいるかもしれませんが、滝本先生による穏やかな声かけによって、スッと落ち着いていくんですよね……。筆者はライブハウスに行くのがとても緊張するので、瞑想で気持ちが落ち着きます。助かる~。
おすすめ本
[超人計画]
ここまで自我をさらけ出せる作家はそういないのでは。とにかく濃いです。文章が上手いのでぐいぐい読めます。引きこもっていた時期に読んで勇気をもらえました。
[NHKにようこそ!]
言わずと知れた! 代表作です。ネタ的に語られることも多い本作ですが、小説としてメチャクチャ面白い。多感な時期に読んで影響を受けました。
海猫沢めろん(Gt)
海猫沢 めろん(うみねこざわ めろん、1975年3月14日 - )は、日本の小説家・作家・ライター。
大阪府生まれ兵庫県姫路市育ち。日生学園第三高等学校(現・自由ヶ丘高等学校)卒業後、溶接工やホストなど様々な経験を経て(略)、1999年に上京し、デザイン会社に勤めたが、会社が潰れてしまったためフリーのデザイナーになり、同時期に文筆業としての活動も始め、PCゲーム「ぷに☆ふご〜」(アダルトゲーム)の制作に携わる。
ギター(客席から見て左側)を担当する作家の方です。
デランジェ(V系ロックバンド)に影響を受けたと語っていたこともあり、魅せるギターとキラーチューンな作曲が印象深いです。この方の作曲する曲が一番好きかもしれない……。
ウィキペディアの引用の通り、個人的に底が見えない作家性を感じます。小説やエッセイ、ラジオのMCなど、マルチタレントぶりを発揮していて、すごいです……。
おすすめ本
10年の時を経て爆誕する長編『ディスクロニアの鳩時計』刊行作業が進んでます。1000枚超えてるから分厚くなりすぎてる……夏前までにお小遣いを貯めておいてね。
— 海猫沢めろん (@uminekozawa) May 1, 2023
正直これ……↓ pic.twitter.com/uEs8iwwtuH
ゲンロンで連載されている「ディスクロニアの鳩時計」の刊行がめちゃくちゃ気になります……! 欲しい……。
奇書中の奇書、と噂の「左巻キ式ラストリゾート」も、星海社文庫で復刊しています。買わねば。
ロベス(Ba)
ベースを担当している編集者の方です。
喋ったり歌ったり、というよりは、バンドのサポートをしているイメージが強い方です。トークイベントの時は司会を務めていたこともありました。たまに喋りますが、ものすごく天然な方のような気がしています……。
落ち着いたベースのプレイが印象的です。プレイの雰囲気が好きなので、ライブではロベスさんを見ていることがかなりあります。
おすすめ本
編集している本を告知していたことはありますが、本名で活動していないのでここでは伏せます。
pha(Dr)
pha(ふぁ、1978年12月31日[1] - )は、日本のブロガー、作家。元「日本一有名なニート」。シェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人。
phaさんはドラムを担当している作家の方です。
京都大学を卒業して就職、その後ニートをしていた時期に「ザ・ノンフィクション」に出ていたこともあり、知っている方もいるのではないでしょうか。
小説、エッセイ、短歌、漫画、サークル誌の編集、最近出た新曲「ミッドナイト真夜中」で披露したラップが超上手かったり、器用な人だなーと思ってます。
[おすすめ本]
「がんばらない練習」
個人的な話で恐縮ですが、筆者が祖父のお葬式で親戚づきあいで物凄く疲弊した時にこの本を読んで、ちょっと視界が拓けました。おすすめします。
「人生の土台となる読書」
「この一行で、不安がなくなる」すごいキャッチコピー……! キャッチコピーに偽りなし、読むとスッと頭に入って来る文章です。昨年一番読み返した本は、この本かもしれない……。
おまけ ライブハウスは怖くないよ
ロックバンドのライブって怖い……、という人もいるかもしれませんが、怖くないです。怖いバンドもいますが(経験談)、エリーツはこわくないよ。
服装がわからん! という人は、とりあえずTシャツにジーンズ、スニーカーというカジュアルな服装でどうでしょうか。エリーツは座席があることも多いので疲れても安心。こわくないよ~。
おわりに
エリーツの次回のライブの予定はまだ告知されていませんが、例年通り5月の文学フリマでの出店はあるようなので、ブースに足を運んでみてください。五人全員接客しているはず。
いつもバンド誌も発行しているので、今年の特集がとても気になります……!! そして、今年のライブ予定も気になります。
マジで皆さん百年くらい活動して欲しい……。
ここまで読んで下さりありがとうございました!! ただの一ファンである、やわらかおばけがお送りしました。