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兎がほざく

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ショート•エッセイ、140字以内。毎日投稿、どこまで続く?
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2022年4月の記事一覧

兎がほざく🐇その402

兎がほざく🐇その402

行きたいと思っているところになぜか行けないこともあれば、まさか行くとは思わなかったところに行けることもあります。

昔の人ならばご縁があるかどうか、機が熟すかどうか、と言うでしょう。

ご縁のあった場所の景色は初めてでもどこか懐かしいような気がします。

兎がほざく🐇その401

兎がほざく🐇その401

お店の予約、ぼくはしないですむならばしない方です。

その場所にその時間に行くという簡単なことですが、もしも遅れたり忘れたりしてはいけないと心に懸ります。

時間を好きに使いたいという勝手なのです。

でも予約したお店がしっかり準備しておられるのは嬉しいです。

兎がほざく🐇その400

兎がほざく🐇その400

他人に何かしてほしいと求めるほど、他人が自分に何かしてほしいと求めている感覚になって返って来る気がします。

ほめてほしいと思うあまりほめられることをしなきゃと思う、など。

他人の目や言葉と思っているのは、たいてい鏡に映った自分のようです。

たぶん、きっと。

兎がほざく🐇その399

兎がほざく🐇その399

ぼくの連休は毎年帰省も旅行もないですが普段と変わらない生活リズムがかえって気楽です。

休みが続くだけでも非日常が味わえて気分転換になります。

でも暖かい土地には行ってみたい気がします。

恋と同じで手に届かないから南の国に惹かれます。

兎がほざく🐇その398

兎がほざく🐇その398

現実は思い通りにならない気まぐれなものです。

前はそれがいやで無理やり何とかしようと思っていましたが、最近はその意外性を受け入れる気持ちになってきました。

あながち困ることばかり起こるのでもないです。

おや、こう出てきましたか、と意外な展開が面白いです。

兎がほざく🐇その397

兎がほざく🐇その397

ちょっと宮澤賢治の気持ちになってみました。

---スーパーマンのコスプレじゃなくてホンモノのスーパーマンになって弱い人を救うのだ!

でもぼくは空を飛べるようになれないだろう.....

---君、その気持ちだけですでにスーパーマンの卵だよ!その調子でがんばれ、がんばれ!

兎がほざく🐇その396

兎がほざく🐇その396

われわれの心は頑ななこともありますが案外他愛ないところもあります。

甘い物を食べるとけばだった気持ちが収まったりします。

他愛ない自分をうまくもてなすうち深刻な怒りや悩みも消えていたりします。

そうして日々を何とか渡ってゆけば人間それでいいのだと思います。

兎がほざく🐇その395

兎がほざく🐇その395

恋愛が現実に相手と体験できる人は十人のうち三人ぐらいではないかという話を聞いたことがあります。

でも統計などなく想像なのでしょう。

絵に描いたようなラブラブだけでなくて、片想いもカウントしていいと思います。

成就しない恋の方が恋らしかったりします。

兎がほざく🐇その394

兎がほざく🐇その394

実質と名目。

測るものさしが伸び縮みするのを考えに入れるか入れないか、の違いです。

他人からの評価が気になったときに思い出したい定義です。

それは名目なのです。
測るものさしが自分とは違うのです。

自分のものさしで自分を測って自分が納得できればよいのです。

兎がほざく🐇その393

兎がほざく🐇その393

あたかも白い太陽を求めて赤い大輪の花が茎をのばし、日輪をその花弁に抱き取るように。

哲人松山俊太郎さんは古代オリエント以来のこのようなイメージが大乗仏教に流れると示唆します。

美しい!という感動からの第一歩。

初心のままに一歩一歩進むことが幸せなのでしょう。

兎がほざく🐇その392

兎がほざく🐇その392

勤め先の建物のエレベーターでいろいろな人と乗り合わせます。

同じ勤め先の人、建物のほかの階の人、お客様。

電車とはまた違う狭い空間で、お互い目を合わせないようにすまして立っています。

だから顔見知りができたりはしないのです。

当たり前でちょっとさびしい。

兎がほざく🐇その391

兎がほざく🐇その391

食べ物との向き合い方。

昔ある大臣が各宗教各宗派を仲良くさせようと代表を集めて大会議を招集したのですが、お昼に食べるものがみんな違って厨房の準備が大変だったそうです。

宗旨の違いは命への敬意の表し方の違いでもあるようです。

でもみんなで仲良く、いただきます!

兎がほざく🐇その390

兎がほざく🐇その390

自分の言っていることがほかの人に通じないと感じることがあります。

誰もがほかの人の話はよくて半分位しか聞いていないかもしれないです。

熟読でも読み手が自分の言葉に置き換えるのです。

通じないのが半分当たり前といえば昔の聖人も頷くでしょう。

これ、通じたかな?

兎がほざく🐇その389

兎がほざく🐇その389

休み時間にコーヒーを飲んでいたら、そばで関西弁の商談の電話が聞こえました。

単品では普通は販売しないがお得意さんなので特別に何とかするとなだめていました。

それを柔らかい絵筆でさまざま色を塗り重ねるように言葉を変えて口説くのです。

名人の落語のようでした。