自己紹介をしてみる

自分が何者なのかを紹介すると良さそうだと分かったので、自分について書いてみようと思う。

研究者の夫と、2拠点生活をしている、思春期の子(17歳、13歳)を持つ母。職業は、平たく言うとデザイナー。学生結婚して、アメリカ - 日本の別居婚からはじまり、社会人2年目で妊娠、出産したため、職場ではワーママのトップバッター。
いわゆる「王道」とは異なる人生を歩む運命で、お陰さまで前例のない道をつくっていくことにアドレナリンが出るタイプだった。

振り返るといろんな自分がいる。

母親、保護者、ワーキングマザー、エクスペリエンスデザイナー、ブランド戦略マネージャー、妻、嫁、娘・・・。総合的に家族・チーム・仲間が心地よいと思うキャラクターにモードチェンジしている。本当は不器用なのに、求められる役割にフィットするように、時に無理をしながら器用に生きてきた、とも言う。

どれも誰かとの関係性の中に存在する役割。「母親」は子供や父親との関係性の中にある。昨今はあり方も多様になったが本質は不変だと思う。「ワーキングマザー」は、社会や組織の中でその意味が異なる。(例えば、香港は働く女性が9割。日本社会のそれとは異なる)特に日本では、子育て環境(育児資源*の前提)に大きく依存するため、一人として同じスペックの人はいないし、振れ幅は大きい。

「エクスペリエンスデザイナー」は、私にとって特別だ。他の役割といつも同居しているからだ。デザイナーは、様々な定義があるが「未来を創造する職業」と言って間違いない。まだ世に出ていない製品サービスのデザインをすることは、人々の未来の生活そのものを創造している。サステナブルな社会が世界共通のテーマになった今、地球規模で、循環する全体を構想しているデザイナーもいる。

noteのCXO深津さんと、光栄にも仕事でご一緒する機会があった。彼は、このように述べていた:

デザインの大きな役割は ”undefined(未定義)” や ”uncontrollable(制御できていない)”なことをdefine、controllable なモノやカタチ(有形、無形)に落とし込むこと。この概念で、課題解決、新しいライフ提案、コンセプト設計、全て包括できる

エクスペリエンスデザイナーは、形のないコンセプトや概念を創造することに特化している。例えば、社会との接点の中で、自分らしいお母さん像(母親の在り方)を創造したいと思っているし、自分にとっての「ワーキングマザー」の意味を常に考えている。

「エクスペリエンス」は、時間軸を加えるとわかりやすい概念だ。「人が経験する連続的な点の繋がりでつくられる物語」と言えるのではないか。苦い経験を伴う物語もあれば、感動を伴う物語もある。その人が大切にしている価値観は「嬉しい」「悲しい」といった感情を生み出す源泉だ。多様な価値観がある世の中だからこそ、人が幸せと感じる最良のエクスペリエンスを常に創りたいし、どうしたら創れるだろうと遠くを眺めている。

「エクスペリエンスデザイン」を語り出すと、止まらなくなる。やっぱりここに情熱がある。よりよくデザインしたいことが目の前にたくさんある。家族が心地よく暮らせる生活をデザインしたいし、日本のワーキングマザー達が、もっとご機嫌に暮らせる世の中をデザインしたい。

今、一番熱の入っているデザインの対象は、自分自身だ。転機を迎えて、自分の中に起きている変化や新しい自分を観察し続けている。自分の中心に意識を向けて、ぶれないコアをつくりながら未来の自分をデザインしよう。

しばらく夢中になりそうだ。


*子育てする上でのヒト・モノ・カネ(夫の家事育児参加、親族、保育機関の支援度合い)中野円佳さん著「育児世代のジレンマ」より









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