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東大日本史の理論シリーズ

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2020年10月の記事一覧

東大日本史の理論Ⅲ

東大日本史の理論Ⅲ

よくある誤解①知識詰め込み論
平たくいうと、普通の論述問題のように、問に対して自分の知識だけで答えてしまうこと、さらには「単語を詰め込むことが何より大切」と考えてしまうことです。

批判1:先ほどから見ているように、東大日本史は少し変わった視点から問題を出してきます。中には資料文で初見の内容を出してくることがあります。ですから、答案には当然その内容を反映させなくてはなりません。

批判2:資料文か

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東大日本史の理論Ⅱ

東大日本史の理論Ⅱ

続きです。

イメージをより具体的に前回の記事「東大日本史の理論Ⅰ」に示したように、東大日本史は、日本史の知識を問うためだけの試験ではなく、日本史を媒介にして受験生の学力そのものを暴く試験だと言えます。

問題はいずれも、①日本史に関する基礎的な歴史的事象を、個々に暗記するだけでなく、互いに関連づける分析的思考を経た知識として習得しているか、②設問に即して、習得してきた知識と、設問で与えられた情報

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東大日本史の理論Ⅰ

東大日本史の理論Ⅰ

お久しぶりです。

今回は、かねてから予告していた「東大日本史の方法論」についての記事を書きます。いくつかに分けての投稿となります。

はじめにまずは初歩の初歩から。

「東大入試の日本史」というとどのようなイメージを抱くでしょうか。おそらく世間のほとんどの人はこう考えるでしょう。

東大なんだから、普通の人は絶対知らないような難しい単語や細かいことを聞いてくるんじゃないの?やっぱり東大生ともなる

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