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GIGAスクール、保管庫に気をつけて

GIGAスクール構想において、端末整備を決めた自治体は実に9割を超えてくる様だ。皮肉な事に、コロナウィルスによる一斉休校が機器整備に拍車をかけた。

それでまぁ、一気に進んだ話なので色々と検討がなされないままに導入が進んでいる自治体も少なからずある訳で、端末整備だけされて誰も使わないって状況も起こりうるでしょうね…。

今回は活用云々ではなく、保管のあり方についてつらつら書いてみる。

1.充電保管庫って何

そもそもこいつの存在を知らない人の方が多いと思う。多分、学校関係者や特別タブレットを沢山保管する必要がある人以外、使ってるケースは殆どないんじゃないだろうか。要は、沢山あるタブレットを収納し、充電が出来て、鍵をかけられる箱である。

旅館に泊まると備え付けられてる、金庫みたいなものかな(違うか)。

2.何で設置するの

お気づきの通り、主に2つ。

充電する為、保管する為

…そのまんまですね。

ずっと使うと充電減るから、不要な時は充電したい&使わない時にパクられたりしない様に保管しよう、って発想でしょうか。

まぁ分からなくは無いんだけど、一人一台タブレットを早くから実現している私立学校を見に行くと、充電保管庫なんて存在しないんですよねぇ…先人の何を見て決めたんでしょうね…。

3.ここが落とし穴

先ず、充電保管庫の調達は必須ではありません。設置しないって選択肢が初めからある事を忘れないで欲しいです(有識者会議でどうしても示して欲しい人がいたみたいで、案内にはのってますが、、、)。

あと、補助金の関係から何でしょうが、教室に設置されていないと補助金が貰えないんです。つまり、保管ルームみたいなとこにまとめて設置はNGという事。

んでもって、初歩的な落とし穴から。

40人程度の学級に置くには大きすぎる問題。

当たり前ですが、公立学校の教室って大人数を詰め込む設計なので、余白が無いんですよね。中学校になると、ただでさえ部活の荷物が通路を占拠してるのに、どこに保管庫なんて置くんでしょうかね。

因みに、教室に設置される事が条件ですけれども、移動する機能があって、たまたま移動される事があった場合はグレーゾーンっぽいです。

長期休暇に放置しちゃう問題

持ち帰りをさせていれば何も問題無いんですが、そうでない場合の注意点です。

流石に過充電する様なアホな自治体はないって信じてますが、、、(タイマーなりで制御出来ますから)特に夏場の猛暑に要注意です。窓際に保管庫を設置して、夏休みの間放置してたらどうなりますかね?もちろん、熱膨張して破損します。そんなん当たり前だと思うんですが、端末を整備することしか考えてない人たちは結構やりますよ。「窓際にスペースあるから、ここに保管庫設置しよう」「持ち帰りは怖いから学校で預かろう」。結果、全ての端末がおじゃんに、、、

基本パッケージが1台4,5万円ですから、1万人規模の児童生徒数の自治体であれば単純計算で4,5億円をどぶにすてるものです。我らの血税を。

そうならない為には、少しでも身近な教育関係者に注意喚起つをして欲しいです。

4.頼むから気をつけて

端末整備について検討する時間が短いってのは分かります。ただ、本当に気をつけて欲しいのですよ。

とりあえず形だけ整えて全てがおじゃんになるくらいなら、何もしないで見送る方がまだマシ。だって、数千万、自治体の規模によっては数億〜数十億が動く話ですから。

もしもどうしたら良いのか分からずに困っている方がいたら、お気軽にご相談ください(と言っても、助言しかできませんが)。

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