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この経験は何に似ている? ー対話型鑑賞とリフレクションを組み合わせる

ミミクリデザインで、対話型鑑賞の手法と経験の意味を探るワークショップを開催しました。

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臼井から対話型鑑賞によって起こる学習についてレクチャーとデモンストレーションをしてから、3つの作品を題材に対話をしました。

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対話のセッションは、30分×2回です。3箇所に設置された作品を、各回選んで参加してもらいました。

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(「女」1080 x 1920 ©️Anri Yamada)

動画での作品の鑑賞にもチャレンジしました。

この経験は何に似ている?

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セッション終了後に、いくつかの問いで、フリースタイルでふりかえりしてもらいました。

最初にパッとみた印象から、どう変わったのか。なぜ変わったのか。誰のどんな意見が印象的だったか。その意見は自分の意見とどう違ったか。最終的にいま、どんな印象だと捉えているか。

そしてもう一つ「対話型鑑賞の経験は、過去のどんな経験と似ていたか?」を話してもらいました。

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この問いを立てた意図は3つあります。

ひとつは、対話型鑑賞というこの不思議な体験の魅力を人に説明するときに、よい「喩え」がほしかったからです。

「絵を見ながら話すって、地味すぎるw」と思っていたのですが、やってみると面白かったんですよね。もっと多くの人とこの面白さをシェアしたいし深めたいなと思っているので、その説明の言葉探しを手伝ってもらいたかった、というのが理由の一つです。

もうひとつは、経験学習のセオリーでは「対話型鑑賞とはどのようなものだと理解しましたか?」「日常に応用するとしたらどんな場面で使えますか?」と、振り返るのが定石です。しかし、こういう聞き方をしてしまうと安易なラベリングをして終わりかねないと思ったからです。

おそらく参加者の方々も、対話型鑑賞の複雑でリッチな経験を、安易な意味づけで終わりたくないはずなんですよね。

それを「喩え」という曖昧さを残したもので、かつどこか記憶にフックをつくるようなもなをめぐってふりかえりをしてほしかったというのがふたつめの理由です。

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そして3つめは、「アーティスティックインターベンション」など、「ビジネスにおけるアートの活用に関する研究動向」からの影響です。

コンテンポラリーダンスとチームプレーとか、即興演劇と組織とはどう似ているか?といった「類推」で学習を生み出すものが多かったことに影響を受けています。

経験の意味を類推することで、より複雑な意味をあたためた状態で、日常に戻ってもらえるのかな?と思っているというのがあります。

対話型鑑賞の余韻を残しつつ、経験を振り返り、日常へのブリッジを生み出すよいリフレクションがあると思っています。またミミクリデザインでも実践していきたいので、お知らせさせてください。

ちなみに・・・!

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