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【横浜寿町】ドヤ街に住んでみて 

11月某日、14時頃にドヤに到着、入居手続きを済ませる。


入室


自分が入室するドヤは何年も前に火事があったみたいで建て直されたらしく比較的新めだった。
と言うか普通、普通のマンション、オートロック付いてるし(治安を考えると多分デフォ)
まぁでもテンションは上がった

管理人さん?はハキハキ喋るおじさんだった
ハゲのいい奴って感じ、ヤバい奴にもガンガン行く感じ
その””いい奴””から6階の603号室の鍵を渡された、なんか勇者になったみたいで楽しかった

区役所の人やドヤの管理人に「宿を出て右(長者町)の方には行かないように」と諭された(治安が悪いかららしい)
それを知ってるのに直さず欠点として受け入れ、自分に行くなと諭す役人
行政自らが作り上げた魔境のような所だなと思った。


施設に入り案内された通りに歩く、6階まではエレベーターで上がるみたいで「いや普通じゃん」見たいな変な感情だった
「↑」ボタンを押し少し待ったが一向に8階からエレベーターが動かない。
まぁいいやと思い階段で上がろうとエレベーター横にある鉄の扉を開けた
開けた瞬間ネズミが数匹、凄い速さで逃げていくのが見えた
都会に慣れていないのでネズミを見て「テンション上がるな」とか能天気なこと考えて階段を探した
が、階段がないのだ

「この建物階段がありません!!!」

大声で叫びたかったけど我慢した(流石に大人だから

そんなこんなしてたらエレベーターが降りてきてたので何も無かった見たいな顔して乗り込んだ

6階に着きまずフロアを見渡した
各階にトイレ、炊事場があるみたいだった
わざわざ1階まで降りなくていいのは楽だと思った


ようやく603号室に入る
中は意外と綺麗でびっくりした
ヤニで汚れたクリーム色見たいな部屋の色だった
、ゴム版?みたいなのが敷いて有るのも相まってなんだか施設みたいだなと思った

まぁ想像してたのが””Theドヤ””って部屋だったから助かったと思ったが、ビジュアルはさながら独居房


もちろん部屋にカーテンは無い
窓からは対面に立っている立派なマンションのベランダ達が一望できた
宿側から特にカーテンの支給は無かったので他人の人も丸見えの生活が普通なのだろうか?

ドヤに住む人達は生活保護受給者や日雇いの方など社会に馬鹿にされがちな立場の方が多いと管理人も言ってたし(自分含め)
社会的に弱くなり過ぎると物理的にも見下されるようになるのかと妙に納得してしまった。

布団に使う用のシーツを部屋の両端にあるフックに結び簡易カーテンを作った
確かに直での布団は汚いだろうがそれよりも、私生活が、自分のプライベートが他人に監視され更には酒のアテになるなんてまっぴらごめんだった

荷物を整理しながら部屋を見回す
古いけどエアコンが付いてるのは嬉しかった
古いタイプの冷蔵庫も付いてたけどコレは有っても無くてもどっちでも良かった



最初は気づかないようにしてたけどこの建物めちゃくちゃに臭い、臭すぎる、悪臭が具現化した見たいな建物。
老人臭?というか死臭?と言うか
分かりやすく言うと老人ホームの匂い

それに+排泄物の匂い(大も小も)
が混ざってる見たいな匂い
まぁそれはそれはとても臭い

それが服に髪に体に少しづつ、だけど確実にこびりついていく気がして本当に嫌だった。



夕方、散歩がてら外を歩く
この町はビルが多くて汚い路地が良くあった
内、ひとつの路地を覗くと細く白いおじさんと目が合った

立ちながら、前のめりに壁にもたれ掛かりながら、首を右に曲げこっちを見ていた。
こっちから見た景色も凄いが、細く汚い路地の向こう側からは、なにか凄い景色が見えている気がして少し羨ましくなった。


その後友達と合流し良い感じの都会感あるチルスポを教えてもらい
サイゼで飯食って解散した
疲れていたのか意外とすぐ寝付けた

初日はそんな感じだった(・・)

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