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どうでもいい友だちの話

かれこれ20年以上、花粉症と付き合っている。
毎年同じ症状の繰り返しなのに、未だ慣れず。

鼻水と涙を流しながら小学校へ登校し、中学生のわたしは巷で噂の「保湿ティシュは甘いらしい」を自分の舌で確かめていた。甘かった。高校生になると、花粉症仲間が増えた。花粉が飛び始めると、机の上にひとり1つずつ保湿ティッシュの箱を置いた。暗記したいものを付箋に書き、ティッシュにペタペタ貼っていたのも良い思い出。大学時代は、何故か花粉に少し強くなった。

そして、いま、鼻のぐずぐず度合いが増している。数日前から鼻づまりも始まり、ご飯を食べていると息ができなくなる。絶賛口呼吸。

そんな私たち花粉症勢に欠かせないのが、そう、ティッシュ。命とお金の次に大事と言っても過言ではない(それは盛りすぎ)。

そのティッシュを今年は「お友だち」と呼ぶことにした。大事な大事な相棒だからね。お友だちがいた方が、何事も乗り越えられるしね。

と、決めたのは良いものの、鼻水が垂れてくるたびに、お友だち(ティッシュ)で鼻をかみ、ゴミ箱に捨てる。どんどん捨てられていくお友だち。5箱いた(あった)お友だちも、日を追うごとに姿を消していく。切ない。

だんだん心が痛くなってきたので、今日付でティッシュの「お友だち」呼びはやめようと思う。

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