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「声を挙げろ」と言いながら、挙げる声を選別する人たち。

このまとめのコメント欄でも色々書いたのですが、「声を挙げろ」ってなんなんですかね。要は「政府を批判しろ」ってことでしょ?政府批判の声以外はアーアー聞こえないなわけですよ。

だったら最初から「声を挙げろ」なんて曖昧な言い方をせずに「政府批判をしろ」って言えば良いと思うのですけど、でも「政府批判をしろ」でも、まだ曖昧なんですよ。

なぜなら、政府批判と一口に言っても、色んなベクトルの批判がある。例えば「原発再稼働反対」という批判と「早く原発再稼働しろ」という批判では、180度真逆ですよね。でも、両者は共に政府批判をしているわけです。じゃあ、両者は共闘できますか?できるわけないですよね。当然、批判者同士の争いが勃発します。

長崎県の諫早湾などその典型的な例じゃないでしょうか。「開門しろ!」という声と、「開門するな!閉門しろ!」という声が、双方から挙がってるわけです。政府は、ただただ板挟みに遭ってるだけ。

なので私は「声を挙げろ」とか「政府を批判しろ」などと言った主張は何も主張していないに等しいと考えます。

そもそも、何か言いたいことがあるのなら、他人に言わせようとしないで、自分が言えば良いのです。「俺はこう思う!みんな賛成してくれ!」これが、正しい声の挙げ方じゃないでしょうか。

もちろん、政府に対して要望を伝えなきゃ、政府は動いてくれないってことは、わかりますよ。そんなことは知ってる。でも、それだったら、国会前でプラカード持って奇声を上げるよりも、国会議員や官僚と直接面会して、陳情という形でやったほうが手っ取り早いのです。そのほうが、意見が政策に反映される可能性が高い。

つまり、政府に要望を伝えることと、「アベ政治を許さない」などと言って罵詈雑言を浴びせることは、全く違うことなのです。ま、普通に考えりゃ誰でもわかることですよね。

「声を挙げる」というワードは、両者を混同させようという意図があるんですよ。

なので、「声を挙げろ」と主張する人の大部分は「アベ政治を許さない」界隈の人たちばかりです。

ただ、このワードのそういった深い部分まで掘り下げて考えずに、「声を挙げなきゃ政府は動いてくれない」という上っ面の理解で止まってしまっている人は、この言葉に騙されて、同調してしまうわけです。いわゆるディープスですね。

余談ですけど、春名風花さんが最近、山崎雅弘や想田和弘なんかのツイートをしばしばリツイートしていて、彼女もだんだんディープス化しているのではないかと、ちょっと心配しています。昔はもっと深く掘り下げて考えることができる人だったのに。

話を元に戻します。「声を挙げろ」と主張する人たちにありがちな行動として、「政府を支持する声」と「反対側からの政府批判」を、潰そうとします。つまり、「声を挙げろ」と言うくせに、特定の声以外は挙げさせないようにしようとするのです。

別に良いですよ、政府を支持する意見や、反対側からの政府批判を、批判するのは自由です。でも、だったら「声を挙げろ」なんて言わないでほしいですよね。「おまえが声を挙げろって言うから声を挙げたのに、なんでおまえが声を潰そうとするんだよ」って思うでしょ?

いや、思わないか(笑)。そもそも、「おまえに言われたから声を挙げました」なんて奴、いないもんな(笑)。そう。「声を挙げろ」と言われて声を挙げる奴なんかいないんですよ。だから、ますますもって「声を挙げろ」と主張するのは無意味。

じゃあ、なんで彼らは「声を挙げろ」と言うのかというと、繰り返しになりますが「政府に要望を伝えることと、政府に罵声を浴びせることを、意図的に混同させたがっている」だけです。

そして、「声を挙げろ」という人たちは、私がこういうことを言うと「声を挙げるのを邪魔するな」「政権のポチ」「ネトサポ工作員」「ネトウヨ」「粘着気持ち悪い」などと難癖をつけてきます。まあ、これらの言葉自体が、私の声を封殺しようとしているので、自家撞着も甚だしいわけですが(笑)。

だいたい、私「声を挙げるな」なんて一言も言ってないですよね。「声を挙げるのは自由だよ、でも声を挙げない自由もあるし、誰かが挙げた声を批判する自由もあるよ」と言ってるだけです。なのに、彼らにはこの簡単な論理が理解できないらしい。小学生でもわかりそうなものなのに。

先日、スガシカオさんが挙げた声を潰そうとする(潰した)限界左翼の言動を紹介しました。

ですが、似たようなケースは他にもあって、糸井重里さんや本田圭佑さんなども同様の被害に遭われているようです。

ですが、こうしたクレイジーな声は、実はほんのごく一部です。人間、誰かの意見に賛成するときは積極的に発言しませんが、誰かを批判するときにはとてつもないエネルギーで怪気炎をあげます。なので、批判者が少数でも物凄く荒れているように見える。これが炎上の正体です。

だから、スガシカオさんにはツイートを削除してほしくなかったし、糸井重里さん等にも頑張ってほしいと思います。本当は、スガさんや糸井さんに賛成している人の方が圧倒的に、桁違いに多いんですから。

モンスタークレイマーに屈したら絶対にダメですよ。戦いましょう。

最後に、一番大事なことをもう一度言っておきます。

声を挙げるのは自由だよ、でも声を挙げない自由もあるし、誰かが挙げた声を批判する自由もあるよ。あなたが挙げた声を私が批判することだって、もしかしたらあるかもしれません。でも、批判を恐れないでください。声を挙げるのも、声を挙げないのも、あなたの自由です。



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