日本人が韓国や中国を嫌うのは差別感情ではなく「可愛さ余って憎さ百倍」という感情だということを、世の識者たちは理解するべき。

こういう考え方の人、なぜか知らんが多いよね。先日の神原元弁護士なんかもそういうタイプでしょ。

神原氏の詭弁に対しては上の記事で徹底的に反論しているので、そちらを呼んでいただきたいが、神原氏がいくら言葉では「どの国も同じくらい信用できない」と言ったところで、「アジア側」に感情移入していることは明白だと思います。

もちろん、過去400~500年くらい、白人たちが現在の中国人や、あるいは80年前のナチスなど、足元にも及ばないくらい滅茶苦茶なことをしてきたことから目を背けてはいけないと思います。ですが、それは現在の白人には関係のない話です。

そもそも人類なんて、白人だろうが黒人だろうがモンゴロイドだろうが、祖先を辿ればどこかで必ず残虐非道な行いをした人物や集団に行きつくし、また全ての人は祖先を辿ればどこかに、誰かにレイプされて望まない出産によって生まれてきた祖先だっているはずです。要するに全ての人類は加害者の子孫であり、また被害者の子孫でもある。白人だから加害者の子孫とか、黒人だから被害者の子孫、みたいな考え方は実に馬鹿げてるし、また危険な考えです。奴隷制度だって、黒人の全てが被害者だったわけではなく、白人に黒人奴隷を売って金儲けをしていた黒人もいたわけです。

神原氏のような、アジア=モンゴロイドと白人の間に線を引く考え方は、差別そのものであり、反差別が聞いて呆れます。

余談ですが私がこのような考えに至ったのは、高校生の頃に読んだ吉川英治の三国志の影響が大きいですね。小学生の時にNHKで人形劇三国志をやっていたのですが、その時はストーリーがさっぱり理解できなくてハマらなかったんですが、中学生のときにPC-9801を持っている友達がいて、その彼の家に毎週日曜に集まってKOEI(現・コーエーテクモ)の三国志をプレイするのが習慣となってました。それで登場人物の名前を覚えてしまい、彼らがどんな活躍をした人物だったのかに興味が湧いて、吉川英治の三国志を読みはじめたわけです。

そうして、読んでみると、曹操が呂伯奢の家族を皆殺しにした話とか、徐州の民10万人を虐殺した話とか、劉備が劉安の妻の肉を食った話とか、次から次へとトンデモエピソードが出てくる。それから「項羽と劉邦(司馬遼太郎)」、「蒼き狼(井上靖)」なども読破した結果「日本軍の残虐行為なんて、こいつらのやったことに比べたら取るに足らないな」と思うようになったわけです(笑)。

その思いは、文化大革命ポル・ポトの虐殺を知って、ますます強くなりました(笑)。1989年の天安門事件だって、文化大革命に比べたら随分スケール小さいですよね。規模感で言ったらせいぜい比叡山の焼き討ちレベルでしょうか?って別に擁護するつもりはないですよ。

話が大きく脱線してしまいましたので元に戻りますが、確かに現在の中国は、最先端の工業技術や情報技術を手に入れても、メンタルの面でまだ後進国だな、と感じざるを得ない点は多々あります。それは北朝鮮や韓国にも共通して言えることで、彼らは、政府高官が当たり前のように、隣国に対して日本や欧米ではちょっと考えられないような暴言を吐きちらかします。文化が違うと言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが、ああいう、言っても何の得にもならない暴言を吐くのは、単純に精神的に未熟なのではないかと思わざるを得ません。

私も精神的に未熟なのでTwitterではしばしば暴言を吐いてしまい、それが原因でアカウントを凍結されてしまいました。もちろん、そのことには今も納得はしてないし、他に私よりもひどい暴言を吐き散らかしてるアカウントがのうのうと存在し続けてるのを見ると暗い気分にもなりますが、短い文章を書こうとするとどうしても言葉が荒くなってしまうし、そもそも140文字という字数制限自体がストレスの原因になりますので、今後もTwitterには復帰しない予定です。

また脱線してしまった。もちろん、個々で見れば、中国人にも韓国人にも尊敬に値する素晴らしい人格を持った方は大勢おられます。しかし中国や韓国の政府があんな感じなのは、要するに彼らの国民の平均値がそのレベルなんだろうなと思わざるを得ません。福沢諭吉は中国や韓国をボロクソに批評しましたが、だからと言って福沢が差別主義者だったわけではなく、福沢は金玉均や朴泳孝らとは親交を結んでいたわけです。我々も福沢を見習って、良い韓国人や良い中国人とは親交を結ぶべきだと思います。

当たり障りのないことしか書いて無くて、ぶっちゃけ読む価値のない記事ですが、一つだけ気になるのが、以下の文章。

 その背景として、過去の戦争を通じ、「被害者」としての韓国、「加害者」としての日本のそれぞれの根深い国民感情が立ちはだかっていることは言うまでもない。戦後も、わが国内では在日朝鮮人に対する差別意識が色濃く残った。逆に韓国側では、過去の「支配者」に対する怨念が掻き消えるどころかくすぶり続けてきた。

日本は加害者で、朝鮮人を差別してきた。だから日韓関係が改善しないのだ、と。ちょっとそれは違うんでないの?

「過去の戦争を通じ」とありますが、そもそも日本と韓国は戦争をしていません。まさか、過去の戦争って文禄・慶長の役のことじゃないでしょうね。それとも白村江の戦

また、在日朝鮮人に対する差別なんてなかったと主張するつもりは毛頭ありませんが、そのことと現在の日韓関係に関係があるようには思えません。なぜなら在日朝鮮人を棄民したのは当の韓国政府自身であり、韓国国民のほとんどにとって在日朝鮮人は自分とは完全に切り離された無関係の存在だからです。もちろん在日朝鮮人の親戚がいる韓国人だっていますし、韓国政府から韓国民団に補助金も出てたりしますので、完全に無関係ってわけじゃないですけど、大多数の韓国国民にとって在日朝鮮人は身近な存在ではありません。

そもそも、日本と韓国が加害者と被害者の関係であるならば、日本と台湾だってそうですよね。でも日本と台湾は現在とても良好な関係です。日本とパラオだってそうです。日本が中国や北朝鮮と関係が悪いのは理解できますが、韓国と関係が悪いことは本当に理解に苦しむことです。

今でこそ日本人は韓国を信用できないと考える人が8割近くに上るようになりましたが、10数年前くらいまでは日本の片思いと言っていいくらい日本は韓国を溺愛していました

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2002年には、韓国に親しみを感じると回答した日本人が77%、感じないと回答した日本人が18%でした。一方、日本に親しみを感じると回答した韓国人が48%に対して、感じないと回答した韓国人が58%。完全に日本の片思いですよね。明らかに正常ではありません。この頃から、いわゆる「嫌韓厨」「ネット右翼」なるものがインターネット界隈に出現するわけですが、「なんでおまえらそんなに日本を嫌うんや!」っていう怒りが背景にあったのではないかと想像します。

中国に対しても似たようなものではないでしょうか。1980年代の日本人は中国人に対して非常に好意的な感情を持っていました。それは天安門事件をきっかけに終わりを告げるわけですが、しかし天安門事件で一気に中国熱が冷めたわけではなく、その後も日本は中国にせっせとODAを貢いできたし、日中友好論者もまだまだ大勢いました。それなのに中国は反日デモを繰り返し、歴史問題でしつこく日本叩きを続け、江沢民政権下で反日教育を推進し抗日ドラマを量産してきたわけです。そりゃ日本人の中国熱も冷めるよね。ここ最近は反日デモもなくなり、歴史問題もあまり言って来なくなり、抗日ドラマもほとんど作られなくなっているようですが、その代わり尖閣諸島への接近や侵犯を繰り返し、日本人の学者をスパイ容疑で逮捕、監禁するなど、全く信用できない国となってしまいました。

このように、中国や韓国は、いくら日本が好意を寄せても、理由もなく一方的に憎んでくるので、話にならないわけです。神原氏や寺島氏のような自称リベラルな皆様方は「日本が70~80年前に酷いことをしたのだから仕方がない」とか「右翼が悪い」とか言うんですけど、私にはどうしてもそうは思えません。それは日台関係を見ればわかりますし、日本とASEAN諸国の関係を見てもわかります。あるいはドイツと周辺諸国の関係を見てもわかります。これを言うと「ドイツは謝罪、反省、賠償をしたから」というのが彼らの常套句ですが、違いますよね。ドイツは賠償なんてしてないし、謝罪だったら日本だって何度も何度もしてますからね。

このようにエビデンスを拾い集めていくと、私はやはりリベラル諸氏の言う「日本が過去に悪いことをしたから」「日本は反省してないから」「右翼が悪い」という主張よりも、ネット右翼諸氏の言う「中国や韓国には元々侮日感情がある」「侮日感情のベースは儒教思想と中華思想(華夷秩序)」という主張に説得力を感じてしまいます。だって、あまりに中国と韓国だけが他の国々と違いすぎるんだもん。「特定アジア」って言葉を考えた人、天才じゃないかと思う。

ここ数年は、中国叩きよりも韓国叩きのほうが盛り上がる傾向が続いてますが、それは中国が露骨な反日を控えるようになり、韓国が反日感情を突出させている影響が大きいかなと思います。それでも日本人全体で見ると、韓国よりも中国のほうが信用できないと考えている人が多く、また、ここ最近、中国政府の言動がだんだん荒っぽくなってきて、中国のことを「大きな朝鮮」と呼ぶ人も増えてきているように、中国がその本性を隠さなくなったとき、日本人の反中感情もさらに高まっていくのかなと思います。

つまり、少なくとも今後十年かそれ以上、日本人の中国や韓国に対する感情は、悪化することはあっても改善することはないと思います。それは決して、中国や韓国に対する差別ではなく、むしろ、好意や期待を裏切られたという感情から発生したものだと私は思います。思えば福沢が脱亜論を書いたのも「朝鮮に勝手に期待して勝手に失望した」というのが正直なところじゃないでしょうか。

蛇足ですが、現在、日米関係はここ30~40年くらいでは最高レベルに良好だと思います。裏を返せばその前は今ほど良好ではなかったわけで、特に1990年前後は最悪だったと言って良いと思います。貿易摩擦がその原因ですが、1980~90年代の中国に対する好感や、その後の韓国に対する好感は、米国に対する反感の裏返しだったような気もしています。アメ公がムカつく、中国や韓国と組んでアメ公に一泡吹かせてやろうぜ、みたいな感情が全くなかったか、というと、少なくともゼロではなかったような気がします。そして、勝手に中国や韓国に期待した結果、勝手に裏切られたと思い込んで、今度は30年前のことも忘れて、米国に期待しているのが今の大半の日本人であり、逆に、未だに30年前のことを根に持って、中国や韓国が反日・侮日という現実を直視できないのが、神原、寺島、あるいは鳩山元首相なのかなと思います。


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