技術とは何だろうか

という問いにぶち当たる。

お世話になっている先輩の事務所では三次元CAD(図面作成ソフト)の導入が始まった。
けれど、現場はフリー配布の二次元CAD。。。
データの変換だけに多くの時間が使われるという大きな矛盾が生じる。

建築を学び始めた学生時代ではすでにCADの導入が始まっており、使えて当たり前となっていた。しかし、卒業後の下積み時代では手で考えることの重要性をたたき込まれる。

身体感覚として手で図面を書き、模型を作って考えた方が身体で感じる良い建築が出来るはずだという。
その手段は目的に対して、「真理」なのか「神話」なのかはまだわからない。

ハイデガー大先生は技術の本質は芸術と同じであるという。

近年、木造の技術の進歩とともに、木造の架構技術を見せる建築が多くなった。そこに違和感があったのは、芸術としての良さがあるかということが忘れられているからかもしれない。

今日も新しい建築的な技術を考え、CADで図面を書き、何十枚も紙で印刷して、印鑑を押す。PDFでメール提出にして欲しいと節に思う。


いや、紙と印鑑に本質があるのかもしれない。

即物的なものの中にアウラが宿り、知覚として良いものになっているのかもしれない。

わからない。

ただお金と時間が余計にかかっていることは自分にもわかる。

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