シカ轢いた

タイトルの通りです。
2月、シカを轢きました。山道を走る夕方5時半ごろ。すでに日が沈み当たりは真っ暗な時刻。

6台先くらいに時速60キロを維持して走るトラックがいて、抜かすわけでもなく、前の車と50くらい間隔を維持して走っていました。車間距離は広めが好きなので。
緩やかな登りの坂道でカーブが続く道でした。


目の前にシカがいて、車が””ボコォ!メキョ!””と音を立てた。
緩い右にまがるカーブの道で、右側に注目していたところに左側からシカ。

何が起きているかわからなかった。減速して路肩に車を駐める。振り返ると車が私を避けて抜かしていく。あ~~~事故おこしちゃったな~~~~。

シカは逃げたようで、死体は転がっていなかった。
視界の良い場所までゆっくり移動して、会社に電話。車の管理会社に電話。管理会社から保険会社に繋げてもらい状況を説明。自走はできるものの、左前方のライトがタイヤに干渉しており危険ということでレッカーを手配。ここまでおおよそ1時間。
車周辺の安全を確認して、自分にケガがないことを確かめ、レッカー車の到着を待つ。大自然ど真ん中の事故なのでレッカー車到着まで1時間弱待つことに。


携帯の充電を満タンにしていたのもあり、連絡手段に困ることはありませんでした。車から水やオイルが漏れている様子も無く、エンジンをかけたことによる引火などもなし。被害は車体のみで最小限だったのは不幸中の幸いだったかもしれない。
後から聞いた話だと、シカを避けるために対向車線にはみ出したところで対向車と正面衝突とか、路肩側に避けて崖を転落するとか、そういう事故もあるらしい。


レッカーを待つ間、車の管理会社に明日以降の対応を話し、保険会社には料金説明や保険適応の話を受けた。レッカーの会社には詳細な現在地を伝え、本社と上司からは心配の電話が来た。
ひっきりなしに電話が掛かってくるのはちょっと面倒と思ってしまうくらいには、事故を起こしたという現実感が無かった。
幸いスマホの充電を満タンにしていたのでバッテリーの心配はなし。
この辺から、この日のうちに終わらせたかった仕事とか、明日の午前中のアポのことを思い出して、とんでもないことをしてしまった………という後悔に襲われる。


なんとか車を保管場所に移動し、自分も家に帰る。
レッカー車の助手席に乗せてもらったのですが、事故を起こした車に乗っていた人が一人ならレッカー車に乗せてもらって帰ってもいいというローカルルールがあるらしい。普通は知っている人に送迎をお願いするらしい。
世の中知らないことだらけだ。

轢いたのが人じゃなくてよかった……という安堵と、車壊した人が開き直ろうとしていて嫌だね、という自己嫌悪が交互にグルグルしていた。レッカー車の運転手さんになぐさめてもらった。私は事故を起こして興奮状態に会ったのだと思う。
開き直りと自己嫌悪を交互に口にする女はさぞ不気味だっただろう。

結局家についたのは事故を起こした3時間後くらい。事故を起こした場所が場所だったので時間は掛かったが、誰かのものを壊したとか、誰かを傷つけたとかは無かったので、結構早く帰れたのだと思う。


次の日、早速レンタカーの手配と修理工場への搬送。
早くてもレンタカーの契約ができるのは翌日の午後と言われていたので、予定がぶっ飛ぶ最悪だ~~と落ち込んでいましたが、午前11時には手配が完了。
事故車両は傷を再度確認し修理工場へ運送されていきました。
記事を書いている時点ではまだ修理期間や料金見積もりは来ていない。どうなることやら。

午前のアポは相手のご厚意で午後に用事をずらしていただき、なんとかその日のうちに仕事は完了。

シカ事故は自然災害という認識が地域に根付いているので、責められることはなかったものの、運転下手とか思われてるんじゃないかと要らぬ被害妄想に襲われた。シカ以外の動物が絶滅して人類が脅かされる夢も見た。

元保険会社の友人からも、シカは災害だから落ち込むなと励まされました。人によってはパニックになったり泣いてしまって話せないこともあるそうなので、冷静な対応を褒めてもらいました。甘やかしてくれる友人でありがたい。
とはいいつつも修理費は会社の損益になるわけで、その分の利益を稼ぐために会社の人が頑張ってるのも知ってるし、しっかり落ち込みました。

10台くらい並んで走る車の中でどうして突進してきたのが私の車だったのかと運勢を呪うし、日頃の行いだなと納得する自分もいるし、ちゃんと警戒していたら避けられたのではとも思うし…………

起きてしまったものはどうしようもないですね。シカ撲滅のために狼でも放ちましょうかね。それかジビエ肉として大流行させて狩りましょうか。
気晴らしに週末は鹿肉レストランに行きます。美味しく頂いてやりますわよ。

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