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1000m×3本

今回は、私が日常的にやっているトレーニングを紹介したいと思う。

私が最も得意としているトレーニングの1つ、「1000m×3本」だ。

読み方は「千三本(せんさんぼん)」、
「ハリセンボン」のように語呂がいいのがポイントだ。

陸上競技に詳しくない人のために、これがどのようなトレーニングなのかを簡単に説明すると、

1000mを3回走る、ただそれだけだ。

なぜ、1000mなのかというと、キリがいいからだ。
また、キツくなる一歩手前で終わるというのもある。
やってみるとよく分かるけれど、1000mを1200mにするだけで一気にキツくなる。2000mなんて言うまでもない。

なぜ、3本なのかというと、これもキリがいいからだ。
日本人は3が好きだ。日本の文化にマッチしていると言える。
これも、本数を5本にするとちょっとキツくなる。10本なんてまっぴらごめんだ。

1000mを走り終えてから次の1000mまでのレスト(休息)は、人によっても目的によっても違うだろうけど、私は200mか600mのジョグで繋ぐことが多い。

なぜ、レストが200mか600mかというと、これもキリがいいからだ。
1000mは400mのトラックであれば2周半となるため、200m(半周)か600m(1周半)で繋ぐと毎回同じ位置からスタートすることができる。

キリがいいと、無駄がない。
それゆえに時間やエネルギーを節約することができる。

また、1000m×3本は、1人でもストレスなく実施できるのも良い。

ただ、私のトレーニングを参考にして1000m×3本をやる人に伝えておきたいことがある。

それは、1000m×3本をやっても、速く走れるようにはならないということだ。

なぜなら、1000m×3本は速く走れるようになるためのトレーニングではなく、速くなった気になるためのトレーニングだからだ。

私が言うのもなんだが、速く走れるようになりたいなら、1000mであれば5本以上はやった方がいいと思う。

では、なぜ私は1000m×3本でいいのか。

理由はシンプルだ。
速くなった気になるためにやっているからである。

例えば、1000m×3本を2分45秒でやったとしよう。
それだけでも、5000mなら13分台で走れるような気になるのだ。

それに何の意味があるのかと思うかもしれないが、私はモチベーションで走るタイプなので、速く走れそうな気がしていれば、なんとかなるのだ。

つまり、「速くなった気になる気持ち良さ」の先にいるということだ。

それに、1000m×3本は私にとっては刺激(スパイス)に過ぎない。
詳細は、下記参照としておこう。

世の中には、いろんなトレーニング方法があるが、速い人や成功している人がやっているメニューをマネしてやってみたとしても、意外とうまくいかないことの方が多い。

それは、そのメニューの背景や、そのメニューをやることになったきっかけやストーリーが見えていないからである。

例えば、いろいろ試行錯誤した結果に1000m×3本というメニューに至ったとして、試行錯誤してきた過程が無駄だったかというとそんなことはない。

むしろ、その過程という基礎があってこその1000m×3本なのだ。

それを、メニュー(1000m×3本)だけマネしたとしても、基礎の部分がなければ当然身に付かない。

ラストスパートが強い人に憧れてスピードを磨いたところで、ラストまでついていけるチカラが無ければ、そのスピードはほとんど役に立たないのと同じだ。

私が、1000m×3本というトレーニングをよくやっているからといって、1000m×3本をやれば速くなれるわけではないという本質はここにある。

1000m×3本をやる人は、それを理解した上で取り組んで欲しいと思う。

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