「あおむけ」が分かりにくいので、別のフレーズを考えてみた
年に一度いつもこの時期に人間ドックに行く様にしているのだが、そこで何度も言われるフレーズに「あおむけになってください」がある。このフレーズ、生まれてこれまで40年近く聞いてきているはずだが、いつまで経ってしっくりこない。
「あおむけ」に戸惑う
実際、心電図を撮る時にも、エコー検査の時にも、バリウム検査の時にも「あおむけになってください」と言われるのだけれど、一瞬「あれ、どっちだったっけ」と止まってしまい、待たせるわけにいかないので感を働かせて上を向いて寝転ぶと「では始めます」となって、そこで「ああ、合っていたのか」と毎回安心している次第である。
こんなことを言うのはぼくだけだろうか?
ちなみに「うつ伏せ」は迷うことはない。なぜかわからないけど、やっぱり「伏せる」と言う言葉がすぐにイメージできているからだとおもう。
それに比べて「あおむけ」の不親切さは筆舌に尽くしがたい、とは言い過ぎか。でも、そもそも「あお」ってなんなのだろうか。仰ぎ見るからきているのはわかるのだが。
そもそもの定義
goo辞典で調べると「あおむけること。また、その状態。あおのけ。あおむき。」。
ん?なんだと。小学校の時、右はお箸を持つ方って言われた時くらいの違和感である。だってそもそもお箸は右で持ちなさいって指導さられているのに、、
まあとにかく、「あおむけ」の定義が「あおむけること」なら、そもそも本当に上を向いた姿勢が「あおむけ」というかは議論の余地があるのではとも思ふ。
あをむけに代わるフレーズを
と言うことで、この言葉を変えても誰も怒らない(日本あおむけ協会みたいなのはたぶんないと思うので)という想定のもと、あおむけに代わるあたらあしい言葉を考えたいと思う。本当は言語学者の金田一秀穂さんとかがしたらいいのだろうけど。
案1 上向け
正直これが1番分かりやすいと思う。でも少し単純すぎるし、日本人が大切にする「をかし」な感じがない気もしなくはない。今後日本人が何百年も使う文化にする(まあ採用されないだろうけど)には弱すぎる気がする。
案2 仰臥位(ぎょうがい)
医学用語の様である。「では、ぎょうがいになってください」というのは少し硬すぎる気がするし、日本の文化にする(何度もいうけど、たぶん採用されない)にはひらがながいい気もする。
案3 空向け、天向き(あまむけ)
少し夢がある感じで考えてみた。「では、空向けで」は、なかなかいいフレーズではないだろうか。ただ、天向け(あまむけ)は今のあおむけとほとんど変わらないので採用されるかは微妙だ。
その4 おもてあげ
暴れん坊将軍とか、遠山の金さんセリフを参考にしてみた(平成生まれの方は知らないかもしれない。。)。しかしこれ、そもそも殿様や位の高い役人が目下の人に使う言葉なので、クリニックや整骨院でお客さんに対しての利用は難しそうだ。
結局・・・
結論から言うと、私にはセンスがない様だ。どなたか言葉のセンスがすごくいい方、コメントいただけると嬉しいです。
でも、ここまで何回も「あおむけ」について書いているうちに覚えてしまい、さすがにぼくはもう間違わなさそうな気がする。
なのでまあ、「あおむけ」でいいか。
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