ぼくらは「自分たちの首相」のことを何も知らない
菅政権に代わって、新しい閣僚のニュースを見ていて驚いた。防衛大臣になった岸さんは、前の安倍首相の実の弟らしい。兄弟で国会議員をしてたなんて今まで一度も聞いたことがなかった。
ぼくらは毎日首相に関するニュースをたくさん聞いているが
実は、首相のことを何も知らない
のではないか、と感じた。
かしこまった会議で、予定された原稿の発言だけでその人の全てが分からないように、国会答弁では、本当の人柄とか、本当に何を考えているのかなんてわからない。それが切り取られたものであればなおさらだろう。
首相の思いを伝える場となる記者会見でも、これまでの歴代の首相は、残念ながら個性を出すような発言はほとんどみることはできなかった。もちろん、国のトップとしての品格を保たなければいけないのはわかるけど。
野党やマスコミにいろいろ言われないように、政治家が、話し方を固定してしまうのは仕方なかったのかもしれないが、気持ちは感じにくかった。報道も、何が決まって何が起こるかをメインに伝えるのはわかるけど、それにしてももう少しそこまでのプロセスを知れるような情報があってもいいように思う。
「別に人柄なんて知らなくていい」という意見もあると思う。
でもぼくは、ぼくらが首相のことを何も知らないのであれば
首相もぼくらのことを何も知らないのじゃないか
と思えてしまう。
国民のことを知らない人が、きちんとした国の舵取りをできるとは思えない。
それに、家とか土地とか、大きな買い物をする時、営業マンの人となりを知ったり、会社やその代表者を知りたいと思うことはないだろうか。
菅さんは、「日本の未来」というぼくらにとって最も大切な商品を創り出す会社の社長とも言えるわけだから、もっと自分の言葉で、個性を出しながら情報発信をしていってほしい
と思う。
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